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介護保険|認定調査の不服申し立ては得策?どうすれば良いの?

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介護保険|認定調査の不服申し立ては得策?どうすれば良いの?

この記事では介護保険の不服申し立てについて解説しています。

介護保険のサービスを利用するためには要介護の認定を受けなければなりません。

しかし、要介護認定の申請をしたけど、自分の身体の状態にあった適切な要介護度に認定されなかったという方もいるのではないでしょうか。

介護保険制度にはそのような場合に不服申し立てを行うことが可能になっていますが、その不服申し立てとはどうすればいいのでしょうか?

ここでは介護保険の不服申し立てについて解説していきますので、不服申し立てを検討されている方は是非この記事を参考にしてみてください。

介護保険|申請の流れは?認定調査とは?

介護保険|申請の流れは?認定調査とは?

介護保険のサービスを利用するためにはまず要介護認定を受ける必要があります。

この要介護認定とは、市区町村ごとに設置される介護認定審査会にて行われるもので、「本当に介護が必要なのか」「どの程度の介護が必要なのか」ということについて判定します。

ここでは、要介護認定の申請の流れなどについて解説していきます。

申請までの流れ

要介護認定を受けるためにまず何をすればいいのかわからないという方は、お住まいの市区町村の担当窓口や地域包括支援センターに相談するようにしましょう。

介護保険サービスを利用するためには要介護認定が必須となっています。

申請はお住まいの市区町村の担当窓口にて申請を行います。

メールやインターネット上での申請は不可能であり、担当窓口に直接出向く必要があります。

申請には要介護認定申請書の他、介護保険被保険者証・身分証明書・マイナンバーが確認できるものなどが必要になってきます。

ただ、必要書類はお住まいの市区町村によって変わってきますので、あらかじめ確認するようにしてください。

一次判定とは

要介護認定の申請を行うと1~2週間以内に介護認定調査が行われます。

これは市区町村の介護認定調査員が申請者のもとを訪問し、心身の状態などを確認するための聞き取り調査です。

この調査結果と市区町村が主治医に作成を依頼する主治医意見書の一部の項目をもとに行われるのが一次判定です。

一次判定では調査結果と主治医意見書の一部の項目をコンピュータに入力し、全国一律の判定方法によって要介護度の判定を行います。

二次判定とは

一次判定の次に行われるのが二次判定ですが、二次判定は一次判定の結果と主治医意見書に基づいて介護認定審査会にて行われ、申請者の要介護度を最終的に判定します。

結果通知

介護認定審査会の判定結果に基づいて市区町村は申請者に判定結果の通知を行います。

申請から結果の通知までは原則30日以内に行われます。

認定結果は「要介護1~5」「要支援1・2」もしくは「非該当」に分類されます。

認定の有効期間はないようにおいて半年・1年・2年と分かれており、更新の際には要介護度の見直しが行われます。

正しい介護認定が受けられないパターン

正しい介護認定が受けられないパターン

先程の項目で要介護認定の申請の流れについて解説してきましたが、要介護度はどの程度の介護が必要なのかということを、介護認定調査や主治医の意見書をもとに評価して決定されますが、中には以下のような利用者の状態に合わせた正しい要介護度の認定を受けることができないパターンがあります。

認知症による介護が中心のパターン

まず1つめが認知症による介護が中心のパターンです。

認知症の方というのは運動機能は正常なので、認知症による介護がどの程度必要なのかということが重要になってきます。

しかし、介護認定調査員による聞き取り調査において家族が認知症の症状について伝えきれなかったり、調査員が詳しく聞き取らなかったりした場合や、主治医の意見書に認知症に関する記載がなかった場合に正しい看護認定を受けられない場合があります。

一人暮らしのパターン

次に利用者が一人暮らしのパターンです。

このパターンでは「一人暮らしをしているからそこまで状態は悪くないのだろう」とかってに解釈され、要介護の判定ではなくより軽い要支援と判定されることが多いです。

これは一人暮らしをしているが限界を超えているということを理解してもらえないがために起こります。

パーキンソン病の患者さんのパターン

最後にパーキンソン病の患者さんのパターンです。

これは、パーキンソン病の患者さんは日によって身体の状態に差が出るということが理由として挙げられます。

状態がいい時は日常生活はほぼ自立しているのですが、状態が悪い時だと介護が必要不可欠となります。

このため、認定調査員が訪問するタイミングによって認定される介護度に大きな差が生じてしまうのです。

正しい介護認定がされない理由とは?

正しい介護認定がされない理由とは?

先程の項目では正しい介護認定を受けることができないパターンについて解説してきましたが、正しい介護認定を受けることができないのには要介護認定の制度的な理由もあります。

調査員の質が低い

まずあげられるのが介護認定調査員の質が低いということです。

介護認定調査は多くの場合その地域のケアマネ事業所に委託されています。

ただ、仕事に対しての委託料が安すぎるため、優秀なケアマネージャーが所属しているようなケアマネ事業所は介護認定調査などの仕事は行わないのです。

このため、質の低いケアマネージャーが行うことが多く記載されている内容がお粗末なことが多々見受けられます。

対策として、認定調査員の所属と名前は必ず聞いて、場合によってはクレームをいえるように準備しておきましょう。

認定審査会の審査員の質が低い

次に挙げられるのが、最終的に要介護度を認定する介護認定審査会の質の低さです。

介護認定審査会とは、保険・医療・福祉の学識経験者によって構成されています。

この学識経験者とは一般開業医が中心であり専門医で構成されているわけではありません。

認知症などを専門としているわけではない、いわば素人集団ですので正しい判定を下せない場合があるのです。

主治医の意見に左右される

最後に主治医の意見に左右されるということが挙げられます。

要介護の認定において主治医の意見書はとても重要なものであり、介護認定調査員や介護認定審査会の質の低さをカバーする役割を担っています。

ただ、この主治医の意見書ですが、利用者の認知症の度合いや身体の状態について正確に記載されていない場合が多々見受けられるのです。

この対策として介護制度に詳しい主治医に主治医の意見書をお願いするようにしましょう。

特に整形外科医は身体介護に関することしか記載することができないため避け他方が無難です。

介護保険|認定調査の不服申し立ては得策なの?

介護保険|認定調査の不服申し立ては得策なの?

ここまで正しい介護認定を受けることができないパターンなどについて解説してきましたが、正しい介護認定を受けることができなかった場合には不服申し立てというものを行うことが可能になっています。

では、この不服申し立てを行うことは得策なのでしょうか?

不服申し立てとは

不服申し立てとは要介護認定の結果に納得できない場合の対処法の1つで、介護認定の結果通知を受け取った日の翌日から60日以内に各都道府県に設置されている介護保険審査会に不服申し立てをすることによって行うことができます。

ただ、改めて再調査を行うので、結果が出るまでには数ヶ月程度の時間がかかってくるということもあり、あまり使われていない方法です。

不服申し立てよりも要介護認定の区分変更申請を!

先程の項目で申しあげたように不服申し立てでは再判定に数ヶ月程度の時間がかかってくるということもあります。

そのため、要介護認定の結果に納得できない方の多くは区分変更申請という手段を活用しています。

区分変更申請とは、これまでと要介護の区分が変わったと判断した時に行うものです。

要介護認定の申請と同じ方法で申請することができ、結果も30日以内に通知されるので、要介護認定の判定に納得できない方は不服申し立てよりも要介護認定の区分変更申請を行うことをおすすめします。

正しい介護認定を受けるためには?

正しい介護認定を受けるためには?

では正しい介護認定を受けるにはどうすればいいのでしょうか?

主治医をしっかり選ぶ

正しい介護認定を受けるためにはまずしっかりとした主治医を選ぶことです。

要介護度の判定には主治医の意見書がとても重要になってきます。

主治医の意見書に認知症介護や身体看護に関して正確に記載されていないと正しい介護認定を受けることができなくなります。

先程も申しあげたように、整形外科医などは認知症に関する正確な記載ができないのでおすすめできません。

介護制度に精通している方を主治医とするようにしましょう。

認定調査には親族が必ず立ち会う

次に、介護認定調査には必ず家族や親族が立ち会うことです。

介護認定調査を受ける際のポイントとしては「自身の状況をありのままに伝えること」「どのようなことに困っているのかを具体的に伝えること」ということが挙げられますが、要介護者のみだと思い込みや自身のプライドなどによってできないこともできると答えてしまう場合があります。

このような場合には正しい介護認定を受けることが難しくなりますので、介護認定調査の際には必ず家族・親族が立ち会うようにしましょう。

要介護者が言い出しづらいことも後から調査員に伝える

最後に要介護者が言い出しづらいことも後から調査員に伝えるということです。

要介護者の中には自分のプライドが邪魔をして不自由していることや困っていることを他人に知られたくないと考えている方もいます。

このため調査当日に家族などが調査員にそれらを伝えることを拒否したりする場合があります。

そのような場合には、調査員に後から伝えたり、文書にまとめて調査員に手渡ししたりするようにしましょう。

介護保険|認定調査の不服申し立てより区分変更申請を!

介護保険|認定調査の不服申し立てより区分変更申請を!

ここまで介護保険の不服申し立てについて解説してきましたがいかがでしたでしょうか。

解説してきたように要介護認定では正しい要介護度に認定されない場合があり、そのような場合に利用することができる制度も用意されています。

ただ、要介護度の認定に納得がいかない場合は不服申し立てを行うよりも区分変更申請を行う方をおすすめします。

不服申し立ては再判定の結果が出るまで数ヶ月という時間を要するため、その間介護保険のサービスが利用できない状態になってしまいます。

ただ、区分変更申請ならば30日以内で結果が通知されますのでこちらの方が得策といえるでしょう。

また、正しい介護認定を受けるための手段として解説したようにまずは主治医をしっかりと選ぶということを重視してください。

そして介護認定調査の際には家族も立ち会うようにし、要介護者が言い出しづらいこともしっかりと調査員に伝えるようにしてください。

長くなりましたが、正しい要介護度に認定されるようにこの記事を参考にしていただければ幸いです。

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