介護保険 住宅改修

介護保険の住宅改修の対象は賃貸のアパート等も含まれる?

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入院中に住宅改修をする場合の注意点
この記事では介護保険において賃貸物件も住宅改修を利用することができるのかということについて解説しています。

介護保険には住み慣れた自宅を要介護者が生活しやすいような環境に整備する住宅改修という介護サービスがあります。

しかし、賃貸物件は購入した物件とは違って借り物なので、賃貸物件に住まわれている方の中には賃貸でも住宅改修を行えるのかと思われている方もいることでしょう。

ここでは介護保険において賃貸物件も住宅改修を利用することができるのかということについて解説していきますので、賃貸物件にお住まいで自宅の住宅改修を検討されている方は是非この記事を参考にしてみてください。

介護保険の住宅改修とは?

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介護保険の住宅改修とは、要介護者が住み慣れた自宅でこれからも自立した生活を送っていくことができるようにするということを目的とし、自宅を要介護者の身体能力に合わせた環境に整備するためにかかった費用の一部を原則として生涯に20万円まで補助してくれるという制度です。

この制度を利用するためには要介護認定において「要支援1・2」または「要介護1~5」と認定されている必要があります。

その① 手続きについて

介護保険において住宅改修を利用するためには以下のような手続きが必要になります。

①相談・事前申請

自宅を介護保険を利用して住宅改修したいと考えたらまずは担当のケアマネージャーに相談しましょう。

ケアマネージャーと共に業者を選び、下見に来てもらい見積書を作成してもらいます。

その後、お住まいの市町村に住宅改修の申請書や住宅改修理由書、改修箇所の写真などの必要書類を提出して事前申請を行います。

担当のケアマネージャーがいない場合は市町村の担当窓口にて相談するようにしてください。

②工事開始

市町村によって事前申請の審査が終わり、介護保険を利用した住宅改修を行うことが妥当だと認められると工事が開始されます。

工事の進め方は選択した事業者によって異なります。

③工事終了・支払い

住宅改修の工事が終了したら工事代金を支払います。

支払う金額ですが、償還払いの場合はかかった費用の全額を、受領委任払いの場合は所得に応じてかかった費用の1~3割を支払います。

④支給申請

工事が完了し工事代金の支払いが済んだら、市町村へ住宅改修費の支給申請を行います。

申請には住宅改修費支給申請書、領収書、工事費の内訳書、改修を行った箇所の写真などが必要になってきます。

⑤払い戻し

支給申請が通ると指定した口座に工事代金の7~9割が振り込まれます。

振り込まれるのは償還払いの場合を利用した場合のみであり、受領委任払いの場合は新たになにかが振り込まれるということはありません。

その② 償還払いについて

先程の住宅改修の手続きを解説した際に償還払いというワードが登場しました。

この償還払いとは、一旦住宅改修にかかった費用の全額を住宅改修を行った事業者に支払い、後日申請を行うことによって介護保険によって自己負担割合に応じた費用を除いたのこりの金額が返還されるというものです。

ただ、住宅改修の場合は支給上限が20万円となっているため、自己負担割合が1割の方の場合の還付代金の上限は18万円までとなっています。

介護保険では住宅改修を行う際に事前申請が必要になっていますが、申請を行う際に工事の見積書を提示しなければなりませんので、この時点でどのくらいの金額が償還払いされるのかということを確認することができます。

ちなみに受領委任払いというワードも出てきましたが、こちらは償還払いとは違い、事業者に工事代金を支払う際に全額を支払うのではなく、1~3割の自己負担分を支払う支払い方法のことをいいます。

住宅改修の種類

住宅改修において介護保険の支給対象となるには、その工事が介護に関する改修であるということが絶対条件となっています。

介護と何ら関係のない改修を行う場合は当然ながら介護保険の支給対象とはなりません。

支給対象となる工事とは以下のようなものです。

  • 手すりの取り付け(玄関・廊下・階段・浴室・トイレなどに設置するもので、転倒防止や移動に役立つことを目的として設置されるもの)
  • 段差や傾斜の解消(玄関・廊下・浴室・トイレなどの室間の段差や傾斜の解消を目的とするもの)
  • 滑り防止・移動の円滑化を目的とした床材の変更(車いすでは移動しにくい畳や滑りやすい床を固い床材やフローリングなどへの変更)
  • 開き戸から引き戸への変更や扉の撤去(アコーディオンカーテンへの取り替えやドアノブの変更・戸車の設置なども対象となる)
  • 和式便器から洋式便器への変更(和式から洋式への変更のみ対象となり、洋式から洋式などは対象外)
  • その他これらの工事に付帯して必要となる工事(手すり取り付けのための壁の下地補強や床材変更のための下地補強など)

以上の6つの工事が介護保険の対象となっており、手すりの取り付けや段差の解消などがよく行われています。

賃貸物件の住宅改修をする前の準備

まとめ
ここまで住宅改修について解説してきました。

住宅改修とは要介護者が自宅で生活しやすいようにするために行うものですが、この住宅改修は持ち家限定ではなく賃貸物件に住んでいる場合でも一定の条件を満たすと行うことが可能になっています。

その① 大家さん(オーナー)の許可を得る

賃貸物件において住宅改修を行う場合はその物件の大家さん(オーナー)の許可を得ることが絶対条件となっています。

すべての大家さんが住宅改修を了承してくれるわけではなく、中には住宅改修の相談を行った際に難色を示す大家さんもいます。

住宅改修にかかる費用などを始めとする協議を丁寧に行うしかありませんが、もし断られてしまった場合は住宅改修はあきらめる他ありません。

住宅改修を断られた場合で、そのままでは日常生活に支障が出る場合は別の物件への引っ越しなどを検討しなければなりません。

また、許可をもらった場合でも要介護者が所有する物件の住宅改修とは違い、お住まいの市町村によって届出に必要な書類などが異なってきますので、事前にしっかりと調整する必要が出てきます。

その② 原状回復の必要性についても考えておく

賃貸物件の住宅改修を行う際にはその物件の大家さんの許可をもらう必要が出てきますが、住宅改修を認めてはくれたが、その物件を退去することになったときに改修を行った箇所の原状回復を求められることもあります。

この場合は、敷金などから原状回復にかかる費用を捻出することになり、それでも足りない場合はその分の費用を負担しなければならないということを考えておく必要があります。ちなみに原状回復にかかる費用は介護保険の支給多少ではありませんので注意してください。

まとめ


ここまで介護保険を利用した住宅改修や賃貸物件で介護保険を利用した住宅改修を行う際の準備などについて解説してきましたがいかがでしたでしょうか。

解説してきたように、介護保険を利用した住宅改修では要介護者が所有する物件だけではなく賃貸物件においても行うことが可能になっています。

ただ、賃貸物件での住宅改修はそもそもその物件の大家さんがOKを出してくれないと行うことができません。

住宅改修を行うことを認めてくれた場合でも、その物件を退去する場合には改修を行った箇所の原状回復を求められる場合があります。

原状回復を求められた場合には断ることができませんので、その分の費用を支払う必要が出てきますので注意してください。

また、住宅改修を行う際に必要になってくる書類なども要介護者の持ち家の場合と異なってきますので、その点も覚えておくようにしましょう。

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