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介護保険サービスの手続きや申請方法は?相談窓口や申請場所はどこ?

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この記事では介護保険サービスを利用するために必要な手続きや申請方法について、また、申請場所や相談窓口についても解説しています。

日本では40歳になると自動的に介護保険に加入することになっており、介護保険の被保険者となります。

ただ、介護保険の被保険者だからといって介護保険サービスを自由に利用することができるというわけではありません。

介護保険の被保険者であっても介護保険サービスを利用する際には様々な手続きを踏む必要があります。

ここでは介護保険サービスを利用するために必要な手続きや申請方法について、また、申請場所や相談窓口についても解説していきますので、介護保険の被保険者で介護保険サービスの利用を検討されている方は是非この記事を参考にして介護保険サービスを利用する際の流れについて理解していただければと思います。

介護保険サービス利用のきっかけ

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介護保険は高齢者の暮らしを社会全体で支えていく制度として2000年にスタートしました。介護保険の被保険者は介護が必要になった場合、費用の一部を負担するだけで様々な介護保険サービスを利用することが可能になります。

介護保険サービスを利用することになるきっかけについてですが、基本的に生活機能が緩やかに低下していく場合と突然始まる場合の2つに分けることが可能になっています。

厚生労働省が行った2013年の国民生活基礎調査によると、介護が必要になった原因が男性では「脳血管疾患」「認知症」「高齢による衰弱」が順に高く、女性では「認知症」「骨折・転倒」「高齢による衰弱」の順に高くなっています。

介護保険サービスを利用するまでの流れや手続き

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介護保険サービスは介護保険の被保険者しか利用することができませんが、介護保険の被保険者だからといって申し込めばすぐにサービスの利用を開始することができるというものではありません。

介護保険の被保険者が介護保険サービスを利用するためには要介護認定を受ける必要があります。

なお、この要介護認定ですが、65歳以上の第一号被保険者の方は介護が必要になった原因がどのようなものであっても受けることが可能になっていますが、40歳~64歳までの第二号被保険者の方は介護が必要になった原因が末期のがんや関節リウマチといった特定疾病でないと要介護認定を受けることができません。

その① 相談

介護保険サービスを利用するためには要介護認定の申請を行う必要がありますが、初めて申請を行うという方の中には「まず何から始めればいいのか分からない」という方もいらっしゃると思います。

そのような方は是非地域包括支援センターにて相談を行うようにしてください。

地域包括支援センターは、該当地域に居住している高齢者とその介護を行っている方が利用することができる施設で、高齢者に関する様々な相談に対応してくれます。

要介護認定の申請に関する相談にも対応してくれる上に、全ての相談に無料で対応してくれるので気軽に利用することができます。

その② 申請

要介護認定の申請はお住まいの市町村の担当窓口において行うことになっています。

ただ、自治体によって担当窓口の名称が「介護保険課」「福祉課」「高齢者支援課」というように異なってきますので、どこが担当窓口か分からないという場合は役所の総合窓口において申請をどこで行えばいいのかということについて教えてもらうようにしてください。

要介護認定の申請には「申請書」「介護保険被保険者証(医療保険被保険者証)」「身分証明書」等が必要になってきますので必要になる書類を忘れずにそろえておくようにしましょう。

その③ 認定調査・主治医意見書作成

要介護認定の申請を行うと介護認定調査が開始されます。

この介護認定調査とは「申請者は本当に介護が必要な状態なのか」「どの程度の介護が必要なのか」ということを確認するために行われる調査のことで、介護認定調査員が申請者の自宅や入所している病院を訪れて聞き取り調査を行います。

また、主治医意見書ですが、こちらは申請者の身体状況をよく理解している主治医によって作成されることになるものです。

この主治医意見書には申請者の症状や病状の他に「日常生活の自立度」「認知症の症状があるのか」というようなことを始めとする申請者の身体状態について細かく記載されることになります。

基本的に主治医によって作成されることになっていますが、主治医がいない場合などは自治体が指定する医師の診察を受けることになります。

その④ 審査判定

介護認定調査や主治医意見書の作成が終わると審査判定が始まります。

この審査判定は一次判定と二次判定の2回に分けて行われることになります。

[一次判定]

一次判定では公平かつ客観的な判断を行うためにコンピュータによって行われることになっています。

一次判定では介護認定調査による聞き取り調査の結果や主治医意見書の一部をコンピュータに入力し、全国一律の基準によって要介護度を判定します。

[二次判定]

二次判定は一次判定の結果と主治医意見書に基づいて介護認定審査会というところで行われます。

介護認定審査会は市町村によって設置されるもので、保険・医療・福祉の専門家によって構成されており、ここで最終的な要介護度が判定されることになります。

その⑤ 結果通知

市町村は介護認定審査会が下した最終的な判定結果に基づいて要介護認定を行い、申請者に対してその結果の通知を行います。

この結果は「要支援1・2」「要介護1~5」又は「非該当」のいずれかであり、非該当と判定された場合は介護保険サービスを利用することができません。

なお、要介護認定の結果は原則として申請を行ってから30日以内に通知されます。

ケアマネージャーの役割について

介護保険の第二号被保険者とは
介護保険サービスを利用するためには要介護認定を受ける必要がありますが、要介護認定を受けたからといってすぐにサービスを利用することができるようになるということではありません。

介護保険サービスを利用するためにはケアプランというものを作成する必要があります。

このケアプランですが、ケアマネージャーが作成を行ってくれますので、要介護認定を受けたらケアマネージャーとの契約を行い、ケアプランを作成してもらいましょう。

ケアマネージャーを探す場合には市町村の担当窓口において居宅介護支援事業所のリストかハートページをもらうかして探すことになりますが、介護保険サービスを利用するにあたってケアマネージャーの役割を非常に大きなものになりますので、契約の際には信頼できるケアマネージャーを選択する必要があります。

地域包括支援センターの役割について

要介護認定において「要介護」と認定された方についてはケアマネージャーにケアプランを作成してもらうことになりますが、「要支援」と認定された方については地域包括支援センターにて「介護予防ケアプラン」を作成してもらうことになります。

要支援の方は介護予防ケアプランを作成することによって介護予防サービスを利用することが可能になります。

また、別の項目でも触れましたが、要介護認定に関する相談やサポートも行ってくれるなど、地域包括支援センターは要介護認定において非常に重要な役割を担っているといえます。

まとめ

要支援認定を受けるには
ここまで介護保険サービスを利用するために必要な手続きや申請方法について、また、申請場所や相談窓口についても解説してきましたがいかがでしたでしょうか。

解説してきたように介護保険サービスを利用するためには要介護認定の申請を行い、「要支援」又は「要介護」と認定される必要があり、要介護認定を受けた後もケアマネージャーや地域包括支援センターにおいてケアプランを作成する必要があります。

40歳になると自動的に加入することになる介護保険ですが、被保険者であるからといって自分の好きなように介護保険サービスを利用することはできませんので注意してください。

介護保険の被保険者には介護保険料支払いを行う義務がありますが、第二号被保険者には要介護認定を受ける上での制限が付いているなど、健康な内は保険料の支払いが無駄に感じるかもしれません。

ただ、介護が必要になる時はいつ訪れるか分かりませんし、介護保険料を滞納していると様々なペナルティが科せられることになりますので、保険料はしっかり納めるようにしましょう。

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