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知っておきたい介護保険におけるデイサービスの加算!中重度加算とは?

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通所リハビリの月の利用時間の上限

介護保険制度での各種介護サービスには、生命保険や車両保険における“特約”やサービス業全般によくある“オプション”のような“加算”といわれる付帯サービスがあります。

数あるなかでも利用者が多く、認知度も高いデイサービスにおいては、リハビリや栄養管理・口腔機能維持向上に関する加算や、人員配置を手厚くしている事業所が算定できる加算があります。

その中でも、最近新たに始まった「中重度ケア体制加算」はその名称から、いまいちどのような加算なのかイメージしづらいものになっています。

そこで、今回はこの「中重度ケア体制加算」通称中重度加算について詳しく解説していきます。

デイサービスの中重度加算(中重度者ケア加算)とは何か

まとめ

この中重度加算は、平成27年度の介護報酬改正時に「認知症加算」と共に新しく追加された加算です。

たとえ要介護度が上がったとしても在宅での生活を継続し、今まで気づいてきた人間関係や社会関係を維持し続けられる様に支援することを目的として設置されました。

この加算はオプションとは言っても、機能訓練加算のように提供を受けた利用者だけが算定されるものではありません。

人員配置体制を強化することを目的とした加算のため、事業所として算定が認められれば全利用者に自動的に付帯される加算になります。

デイサービスだけでなく、通所リハビリテーション(デイケア)にも同様の加算があります。

算定の要件

この加算を算定するために満たさなければならない要件は、下記の4つです。

人員基準を満たす看護職員または介護職員の配置のほかに、看護職員または介護職員を常勤換算法で2名以上追加で配置していること

3月を除く前年度または、算定日が属する月の前3ヶ月の実利用者数または延べ利用者数のうち、要介護3以上の利用者が30%以上の割合を占めていること

1日の通所介護のサービス提供時間を通して、専従の看護職員を1名以上配置していること
(通所介護事業所は利用者定員が11名以上の場合、事業所に看護職員の配置義務があるが、この職員を専従看護職員としてもよい)

中重度の高齢者を積極的に受け入れ、症状の進行を緩和するケアを行うなどを目標とした内容を通所介護計画書または別途作成する計画書に記載すること

加算の単位

中重度者ケア体制加算は、1日45単位です。

この加算はケアの体制を充実させるための人員配置をとった際に算定できる加算であり、利用者全員が利益を享受できるという観点から、中重度者本人のみにかかる加算ではなく、事業所の利用者全員に対して一括で加算される形となります。

ちなみに、通所リハビリにも同様の加算があり、この場合は1日20単位となります。

留意事項

この加算が算定できない場合の留意事項として、以下の3点があります。

法定人員配置基準を超えて配置しているとする看護師は、この加算のための専従看護師である必要がある。

つまり、他の加算要件を満たすために配置している看護職員をこの加算の要件である専従看護職員とすることはできない。

加算の算定開始後も、要件(直近3ヶ月の要介護3以上の利用者が30%以上)を満たし続けているか確認を継続しなければならず、要件を満たさなくなった場合はすぐに保険者に届け出なければならない。

この加算の算定期間内に専従看護師が配置できなかった日があった場合は、その日は算定できない(当該看護師が何らかの理由により仕事を休み、代わりの専従看護師を配置できなかった等の場合)。

認知症加算と中重度加算(中重度者ケア体制加算)の違い

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認知症加算とは、デイサービスの事業所のうち要件を満たして届け出た場合に、特定の認知症の利用者に対してサービスを行った場合に算定される加算です。

その要件は、
人員基準を満たす看護職員または介護職員の配置のほかに、看護職員または介護職員を常勤換算法で2名以上追加で配置していること

3月を除く前年度または、算定日が属する月の前3ヶ月の実利用者数または延べ利用者数のうち、「認知症高齢者の日常生活自立度」がⅢ以上の利用者が20%以上の割合を占めていること

1日の通所介護のサービス提供時間を通して、専従の職員(認知症介護指導者研修、認知症介護実践リーダー研修、認知症介護実践者研修等を修了した者)を1名以上配置していること

認知症の高齢者を積極的に受け入れ、症状の進行を緩和するケアを行うなどを目標とした内容を通所介護計画書または別途作成する計画書に記載すること
となっています。

加算の対象となるのは、「認知症高齢者の日常生活自立度」がⅢ以上の方になります。

この認知症高齢者の日常生活自立度については、医師の判定結果または要介護認定において作成される主治医意見書に記載されている判定を参照します。

そのどちらも参照できるものがない場合は、認定調査の際に認定調査票に記載されたものを根拠とすることになっています。

中重度加算と認知症加算は、加算の算定要件に似ている点が多く、分かりづらかったり区別がしづらいために誤解を招きやすくなっています。

そのため、算定している事業所に実地指導が入る際は必ず算定ミスがないか詳しくチェックされると言われています。

各保険者でも、算定届の際に間違いがないように関数の入ったエクセルによるチェックシート等のツールを提供している自治体も多いようです。

ここでは、2つの加算の違いについて整理・確認していきましょう。

共通していること

この2つの加算の共通点は、
どちらも指定基準を超えた人員配置をしていること

その配置される職員は、看護師や特定の認知症研修を修了した者といった専門性の高い者であること

ただ人員配置に関する要件を満たすだけでなく、中重度者や認知症患者を積極的に受け入れ、その対象者に対するケアについて計画を立て、書面により合意を得る必要がある

違っていること

この加算が紛らわしいポイントとして、見比べたときに違っている点は、
算定要件のひとつである前年度若しくは直近3ヵ月における条件に該当する利用者の割合について、中重度加算は30%であるのに対し、認知症加算は20%であるという点

加算を算定可能な利用者について、中重度加算の対象者は事業所を利用する全利用者であるのに対し、認知症加算は「認知症高齢者の日常生活自立度がⅢ以上の者」という点
です。

この点は混同したり、誤解したりしないように留意しましょう。

まとめ

要支援認定を受けるには
このように、中重度ケア体制加算は確かに算定要件は厳しいところがあります。

しかし、通所する利用者全員に対し1日40単位を請求できるというのは非常に大きいです。直接介護報酬増につながるだけでなく、処遇改善加算が最終算定単位数に対するパーセンテージで計算されるため、更なる増収と職員への待遇改善につながるからです。

まさに、塵も積もれば山となる、ですね。

とは言っても、余分に職員を配置しなければならないので、増加する人件費を睨みつつ、現在の利用者数を元にした試算を行いながら綿密に計算し検討する必要がありそうです。

また、事業所側のことのみを考えるのではなく、加算を算定するということは利用者負担が増加するということでもあります。

総合的に判断できる経営戦略が必要ですね。

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