介護保険 デイサービス

デイサービスの人員基準は?20名の場合スタッフは何人必要?

更新日:

介護保険と生活保護は年齢によって併用できる
この記事ではデイサービスの人員基準はどうなっているのかということについて解説しています。

介護保険には様々な介護保険サービスがありますが、その中でも人気が高いのがデイサービスです。現在日本には数多くのデイサービスがあり、高齢化によって需要も増えているため新たにデイサービスを開業を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ただ、デイサービスを始めとする介護事業を開業するためには居宅介護支援の指定基準というものをクリアしていなければなりません。

この指定基準の中に人員基準というものがあるのですが、この人員基準とは一体どのような基準であり、デイサービスにおいてはどのようになっているのでしょうか?

ここではデイサービスの人員基準はどうなっているのかということについて解説していきますので興味のある方は是非ご覧ください。

人事基準とは何か?守らないとどうなる?

要支援の料金は?介護保険を利用したデイサービス
デイサービス(通所介護)や訪問介護等の介護事業所を開設するためには指定基準というものが設けられています。この指定基準には人員基準・設備基準・運営基準という3つの基準があり、これらの基準をクリアしていないと事業所としての指定を自治体から受けることはできません。

この記事では3つの指定基準の1つである人員基準について解説していくのですが、この人員基準とは、利用者へ提供されるサービスの質の低下を防ぐ他、施設を健全に運営していくために設けられているもので、この人員基準は事業所が提供しているサービスによって異なってきます。

介護サービスを提供している事業者は介護保険法や指定基準を遵守した運営を行うことが義務づけられており、常に事業の運営向上に努めなければならないとされていますが、数ある事業所の中にはこの基準を守りきれていない事業所もあります。

事業所によって定められた人員基準を満たしておらず虚偽の人員報告等を行っていた場合には人基準違反となり、事業所としての指定取り消し・請求の一部制限・新規利用者の受け入れ停止・期限付きでのサービス停止といという処分が下されることになります。

この人員基準違反が発覚するのは、都道府県の担当者が指定更新期間内に行う「実施指導」もしくは、苦情等を理由として行われる「監査」によって発覚することになりますが、基本的には監査によって発覚するケースがほとんどとなっています。

デイサービスの人員基準


デイサービスを開業するためには人員基準を満たさなければなりませんが、デイサービスにおける基本的な人員基準は以下のようになっています。

その① 管理者

  • 常勤で1名

デイサービスの管理者とは、どの形態の事業所であっても配置が義務付けられている施設全体の統括管理者です。

従業員の勤務管理、従業員の供与計算等を行い、法令車基準等を遵守して事業運営を管理していく業務をにないます。

この管理者ですが、生活相談員、機能訓練指導員、看護職員、介護職員との兼務が可能となっています。

その② 生活相談員

  • デイサービスで提供する時間に応じて、当該通所介護に専従で提供するものが1名以上

生活相談員とは、デイサービスにおいて相談を通じて利用者と家族の要望や利用者の心身状況を把握し、関係者への情報共有や改善策の提案等を行います。

生活指導員の業務を行うためには社会福祉士・精神保健福祉士・社会福祉主事・介護福祉士のいずれかの資格を有している必要がありますが、自治体によって資格要件は異なってきますので、事前に確認しておくようにしましょう。

その③ 機能訓練指導員

  • 常勤で1名以上

機能訓練指導員とは、デイサービスにおいて利用者が日常生活を送る上で必要になる身体機能の維持・改善を目的とした機能訓練を実施するスタッフで、機能訓練系買う所の作成や適切な福祉用具の選択等の業務も行います。

機能訓練指導員には理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師・准看護師・柔道整復師・あんまマッサージ指圧師のいずれかの資格が必要になります。同じ事業所で他の職務と兼務することが可能になっています。

その④ 看護職員

  • 専従で1名以上

看護職員とは、バイタルチェックを始めとする医療看護ケア・医師との連絡・救急時の対応等の専門的な内容の業務を行うスタッフで、看護師又は准看護師の資格が必要になってきます。

その⑤ 介護職員

  • サービスの提供時間に応じて利用者が15人までであれば1名以上、20人までであれば2名以上、25人であれば3名以上

デイサービスの介護職員は利用者の数が5人又はその端数を増すごとに1名増やさなければなりません。食事・入浴・排泄等の介助や機能訓練の指導・レクリエーション等のサービスを提供するスタッフで、特に資格は必要ありません。

デイサービスの利用人数によって職員数は違う

要支援のデイサービスの自己負担額の目安
ここまで基本的なデイサービスの人員基準について解説してきましたが、デイサービスの人員基準は利用者に人数によって異なってくることになります。

ここでは利用人数による細かな人員基準について解説していきます。

その① 定員が10人を超える場合

利用定員が10人を超えるデイサービスの場合、人員基準は以下のようになります。

  • 管理者:専ら職務に従事する常勤の管理者が1名以上必要である。
  • 生活相談員:デイサービスの提供を行う時間に応じて、同じデイサービスに専従で提供する者が1名以上必要であり、生活相談員又は介護職員のうち1名は常勤である必要がある。
  • 機能訓練指導員:1名以上必要であり、同じ通所介護事業所の他の職務を兼務することが可能である。
  • 看護職員:デイサービスの単位ごとに提供を行う時間を通じて専従する必要はないが、提供時間帯において事業所と密接かつ適切な連絡を行うことができる者が1名以上必要である。
  • 介護職員:サービスの提供時間に応じて利用者が15人までであれば1名以上、20人までであれば2名以上、25人であれば3名以上が必要であり、生活相談員又は介護職員のうち1名は常勤である必要がある。

その② 定員が10人以下の場合

利用定員が10人以下のデイサービスの場合、人員基準は以下のようになります。

  • 管理者:専ら職務に従事する常勤の管理者が1名以上必要である。
  • 生活相談員:デイサービスの提供を行う時間に応じて、同じデイサービスに専従で提供する者が1名以上必要であり、生活相談員又は看護職員又は介護職員のうち1名は常勤である必要がある。
  • 機能訓練指導員:1名以上必要であり、同じ通所介護事業所の他の職務を兼務することが可能である。
  • 看護職員:専従の看護職員又は介護職員が1名以上必要であり、生活相談員又は看護職員又は介護職員のうち1名は常勤である必要がある。
  • 介護職員:サービスの提供に応じて専従の看護職員又は介護職員が1名以上必要であり、生活相談員又は看護職員又は介護職員のうち1名は常勤である必要がある。

まとめ

まとめ
ここまでデイサービスの人員基準はどうなっているのかということについて解説してきましたがいかがでしたでしょうか。

解説してきたように、介護事業所を開業するためには法人を設立した上で厚生労働省が定めている設置基準をクリアして自治体から事業所としての指定を受ける必要があります。

指定基準には人員基準・設備基準・運営基準という3つの基準があり、この記事では人員基準についてのみ解説してきましたが、他の設備基準と運営基準についてもしっかりと遵守する必要があります。

基準が守られていない場合には事業所としての指定取り消し・請求の一部制限・新規利用者の受け入れ停止・期限付きでのサービス停止等の処分が下されることになりますので、しっかりとした運営を行う必要があります。

-介護保険, デイサービス

Copyright© たのしい介護 , 2024 All Rights Reserved.