この記事ではデイサービスの利用者に人気のレクリエーションについて、立案方法や重要性について解説しています。
介護保険には様々な介護保険サービスがありますが、その中でも高齢者に人気なのがデイサービス(通所介護)です。
このデイサービスですが、日中日帰りで施設に通うことによって食事・入浴・排泄の介助、機能訓練、レクリエーションといったサービスを受けることができるのですが、これらのサービスの中で利用者の中でも高い人気を誇るのがレクリエーションです。
レクリエーションは施設に応じて様々なものが行われており、施設によってはレクリエーションの豊富さを施設の特色としてあげている場合もあります。
ただ、毎回同じレクリエーションをするわけにも行きませんので、回数を重ねるうちにネタが枯渇してくると思います。
ここではデイサービスの利用者に人気のレクリエーションについて、立案方法や重要性について解説していきますので、興味のある方は是非参考にしてみて下さい。
デイサービスのおけるレクリエーションの重要性
デイサービスは冒頭でも触れたように食事・入浴・排泄の介助、機能訓練、レクリエーションといったサービスを受けることができますが、その中でもレクリエーションというものには「身体機能の向上」「コミュニケーションの促進」「脳の活性化」といった様々な目的があり、非常に重要なものの1つとされています。
[身体機能の向上]
高齢者は歳を重ねることによって身体機能が低下していきますが、レクリエーションは行うことによって適度に身体を動かすことができるため楽しみながら身体機能を向上することができるようになっています。
[コミュニケーションの促進]
高齢者は身体機能の低下と共に外出することがおっくうになり自宅に閉じこもりがちになりますが、このような状態が続いてしまうと引きこもりや鬱になってしまうこともあります。
ただ、デイサービスに通ってレクリエーションを行うことによって他の利用者の方とふれあうことができるので孤独感が解消され、結果として引きこもりや鬱を防ぐことにもつながります。
[脳の活性化]
身体や手先・頭を使うレクリエーションを行うことによって脳の活性化を促すことができるため、認知症の予防や症状の進行を遅らせる等の効果が期待できます。
レクリエーション立案のヒント
先程の項目ではデイサービスにおけるレクリエーションの重要性や目的について解説してきましたが、実際行うとなるとどのようなことをすればいいのか悩まれる方も多いかと思います。
毎日同じようなレクリエーションを行っていると利用者の方も飽きてしまいますので、様々なレクリエーションを考える必要があります。
ここではレクリエーションを立案する際の参考になるものについて解説していきます。
その① 利用者に身体を動かしてもらう
利用者に身体を動かしてもらうレクリエーションというのはリハビリにも効果的であり、身体機能の維持・向上、ストレス解消の効果も期待することができます。
身体を動かしてもらうレクリエーションには以下のようなものがあります。
- 風船バレー
- じゃんけん
- ラジオ体操
- 輪投げ
- お手玉
その② 見て楽しんでもらう
身体を動かすことだけがレクリエーションではありません。
利用者に見て楽しんでもらうこともレクリエーションの1つです。
見て楽しんでもらうレクリエーションには以下のようなものがあります。
- 映画鑑賞
- 懐かしい映像を見てもらう
その③ 作って楽しんでもらう
利用者に何かを作ってもらうことは手先や指先を使うレクリエーションとなり、手先や指先を使うことにより脳が刺激され活性化する効果があるといわれています。
作って楽しんでもらうレクリエーションには以下のようなものがあります。
- 折り紙
- ちぎり絵
- 塗り絵
- 手芸
- お菓子作り
その④ 外出して楽しんでもらう
デイサービスのレクリエーションとは何も施設の中だけで行わなければならないものではありません。
外出するレクリエーションを行うことで身体を動かすことができますし、何より季節を感じることができます。
外出して楽しんでもらうレクリエーションには以下のようなものがあります。
- 散歩
- お花見
- イチゴ狩り
- 紅葉狩り
その⑤ リラックスしてもらう
最近のデイサービスでは身体を動かしたり、脳を活性化させたりするレクリエーションの他に、ストレス解消等を目的としたリラックスすることができるレクリエーションも取り入れられています。
リラックスすることができるレクリエーションには以下のようなものがあります。
- 動物とふれあう
- 音楽を流す
- マッサージ
- 深呼吸
その⑦ 脳を刺激してもらう
頭を使うレクリエーションも脳を活性化させる効果がありますので、デイサービスにおいては重要なレクリエーションの1つとなります。頭を使うレクリエーションには以下のようなものがあります。
- クイズ大会
- しりとり
- オセロ
- 将棋
- クロスワードパズル
レクリエーションを楽しんでもらう3つのポイント
せっかくレクリエーションを考えたとしても利用者が楽しんでくれないと意味がないですよね。
ここではレクリエーションを行う際に、利用者に楽しんでもらうためにはどうすればいいのかということについて解説していきます。
その① 職員自ら楽しむ
まず重要なのが職員自ら楽しむということです。
職員が楽しんでいないレクリエーションはうまくいかないことが多く、仕事だからと行って嫌々行っている場合などはそれが利用者にも伝わってしまい、利用者がレクリエーションを行いたがらなくなることもありますので注意するようにしてください。
職員が楽しんで、利用者の方が楽しむことができる雰囲気を作ることが重要です。
その② マンネリ化しない
行うレクリエーションがマンネリ化しないようにすることも利用者に楽しんでもらうポイントの1つです。
同じような企画ばかりですと、利用者の方も次第に盛り上がらなくなり、結果としてレクリエーションが楽しくないということにつながってしまいますので、なるべく同じような企画は連続で行わないようにしましょう。
その③ 時には外部のサービス(ボランティ等)を取り入れる
その②のマンネリ化しないための方法の1つでもありますが、ボランティア等を取り入れたレクリエーションも利用者に楽しんでもらうポイントとなります。
デイサービスを提供している施設の中にはダンスやマジックを行ってくれるボランティアを定期的に呼んでいるところもあり、ボランティアを利用することによって利用者だけではなく職員も一緒に楽しむことができるようになります。
まとめ
ここまでデイサービスの利用者に人気のレクリエーションについて、立案方法や重要性について解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
デイサービスにおいて提供されるレクリエーションというのは「身体機能の向上」「コミュニケーションの促進」「脳の活性化」という意味をもっており、非常に重要なものとなっています。
ただ、サービスを提供する施設側からするとレクリエーションのネタを考えるだけでも一苦労であり、マンネリ化はどの施設でも抱えている悩みだと思います。
しかし、マンネリ化してしまうと利用者が楽しめなくなる他、職員も毎回同じ作業のようになってしまうので利用者がレクリエーションのことを嫌いになりかねません。
このため、解説してきたようにボランティアを呼ぶなどして非日常を演出し、マンネリ化を防いで利用者に楽しんでもらえるようにしていきましょう。