10月に行う高齢者デイケアでの行事といえば、「運動会」が挙げられます。
しかし高齢者が楽しんでもらえる「運動会」を計画するとなると、プログラムの内容や「運動会」を実行するまでの計画など、頭を悩ますことが多くあります。
今回は高齢者デイケアで行う「運動会」の計画の立て方から、「運動会」で行うおすすめのプログラムを紹介していきます。
高齢者デイケアで「運動会」を計画するときに参考になさってください。
高齢者デイケアでの運動会の計画から実行まで
まずは「運動会」の計画から実行までの手順を紹介していきます。
実行までには多くの手順が必要になりますので、1つずつ着実にこなしていきましょう。
その① 予算の設定
「運動会」を行うには、様々な物品や会場の飾りつけが欠かせません。
それらを用意するためには、「運動会」に充てられる予算を設定する必要があります。
予算の額によっては、「運動会」で行えるプログラムの数も変化しますので、必ず予算の確認を事務方と行うようにしましょう。
その② 日時の設定
「運動会」をはじめとした行事の開催には、通常業務の時と比較して多くの職員が必要になります。
職員の出勤状況を確認の上、手厚い人員配置が行える日時に「運動会」を行うとよいです。
高齢者デイケアでレクリエーションの時間を設けている施設であれば、その時間を「運動会」に充てるのもよいでしょう。
その③ プログラムの検討→決定
次にプログラムの検討に入ります。
先ほど紹介した日時の設定で決めた時間内に終わるよう、プログラムの数を決めるとともに、プログラムの内容を利用者の状態に沿ったものにしましょう。
プログラムの検討は種類別に検討を行うと「運動会」を通してメリハリが生まれ、プログラムごとのマンネリ化を防ぐことができます。
具体的には以下の種類に大別するとよいでしょう。
1、開始前:選手宣誓、準備運動
2、団体競技:応援合戦、玉入れ
3、個人競技:パン食い競争、借り物競争
4、団体競技(フィナーレ用):くす玉割りなど「運動会」の最後を飾るのに適したプログラム
その④ スタッフの役割分担を検討
「運動会」に必要な物品購入や物品の作成等、事前準備を行うスタッフだけでなく、「運動会」当日の人員配置もあわせて検討します。
「運動会」当日は進行に必要となるスタッフだけでなく、利用者の見守りやプログラムに参加する利用者をサポートするスタッフが必要になります。
利用者の安全に配慮したスタッフの役割分担をこころがけましょう。
その⑤ 当日に向けての準備
「運動会」を行うために必要な物品の用意は完了しているか、スタッフの役割分担は周知されているかをあらためて確認しましょう。
また利用者だけでなく、利用者の家族へも「運動会」を開催する旨をプリント等で事前に伝えておくことをおすすめします。
利用者の家族によっては転倒やケガのリスクから、「運動会」を開催することに関してネガティブな印象を持っている可能性があります。
利用者の家族へ、前もって「運動会」を開催する旨を伝えておけば、家族から「運動会」に際して要望を聞くことができ、利用者の家族も満足のいく「運動会」にすることができるでしょう。
「運動会」の前日に会場の飾りつけを行えば、あとは「運動会」の当日を迎えるだけです。
高齢者デイケアの運動会おすすめ5戦
続いて高齢者デイケアで行う「運動会」でおすすめの、プログラムを5つ紹介していきます。
利用者の状態や職員の配置状況により、どのプログラムを「運動会」で行うか決めるとよいでしょう。
その① 玉入れ
通常の「玉入れ」であれば立ち上がって行いますが、高齢者デイケアの「運動会」では「玉入れ」を座って行うことがポイントです。
座りながら「玉入れ」を行うことにより、転倒やケガのリスクを少なくすることができます。
玉やかごの大きさを変えることにより、「玉入れ」の難易度に変化をつければ、より盛り上がることでしょう。
その② パン食い競争
「パン食い競争」を行うときには、歩ける方と車いすの方に分けて行うよいでしょう。
歩ける方と車いすの方を同じ組にして「パン食い競争」を行うと、パンを吊るす高さの調整が困難になります。
パンを吊るす高さはスタッフが調整し、パンをくわえるのが難しい方は手でパンを取るなどの工夫を行い、競技の勝敗ではなく「パン食い競争」を楽しむことに重きを置くとよいです。
その③ 借り物競争
「借り物競争」では利用者が「借り物」を探しに行くのはなく、スタッフが「借り物」を探しに行くようにすれば、安全に配慮したプログラムとなるでしょう。
「借り物」も通常のものではなく、パーティー用の物にするなどの工夫を行うとよいです。
例えば「借り物」をパーティー用の眼鏡にし、スタッフから受け取った際には身に着けるようにすれば、「借り物競争」をより楽しむことができるでしょう。
その④ 応援合戦
「応援合戦」はスタッフが行い、利用者は掛け声や手ばたき、太鼓などの鳴り物を使い、「応援合戦」を盛り上げるようにすれば、「運動会」らしさを演出することができます。
もし利用者の中にお祭り好きの方がいるのであれば、スタッフと一緒に「応援合戦」を行うとよいでしょう。
大きな声で応援するだけでも、「運動会」の空気を肌で感じられます。
その⑤ くす玉割り
ボールを当てて行う「くす玉割り」は、「運動会」のフィナーレに適したプログラムです。
くす玉を割ったときには運動会の成功を祝ったメッセージや、利用者への感謝の言葉をつづるとよいでしょう。
インターネットで「運動会 くす玉 作り方」等のキーワードで検索を行うと、くす玉の作り方を調べることができます。
くす玉は頑丈に作ってしまうと割るまでに時間がかかってしまいますので、事前にくす玉が割れるかどうかを確認することをおすすめします。
3、高齢者デイケアの運動会で留意したいこと
利用者が「運動会」に熱中するあまり、ケガや喧嘩などのトラブルが起きてしまっては、行事として楽しい思い出を作ることができません。
高齢者デイケアの「運動会」を行う上で留意したいことを紹介していきますので、「運動会」を行う前にチェックしましょう。
その① 安全への配慮
プログラムに集中すると転倒やケガのリスクが高くなります。
一方で転倒やケガを恐れるあまり、行動を制限しすぎると「運動会」を楽しめなくなってしまいます。
そこで「運動会」を開催する前の注意事項として、無理のない範囲で「運動会」を行うよう利用者へ注意喚起を行いましょう。
また「玉入れ」の項目でも紹介したように、座りながらプログラムを行うことにより、転倒やケガのリスクを低くすることができます。
椅子に座ったまま行えるプログラムを増やすだけでなく、会場を動き回るプログラムを減らすなどの配慮を行いましょう。
何よりも安全第一で行うことが、「運動会」を開催する上での重要なポイントです。
その② 利用者同士のトラブルやけんか
利用者によっては勝敗にこだわり過ぎて、利用者間のトラブルに発展することがあります。
そういった方には勝敗ではなく、「運動会」を楽しむことが重要であると伝えましょう。
また利用者の中には、「運動会」などの行事に参加するのをよく思わない方もいます。
「運動会」への参加に拒否感がある利用者に関しては、「運動会」への参加を促す程度にとどめておいた方がよいでしょう。
まとめ
高齢者デイケアの「運動会」を行う際に必要となる計画の立て方から、おすすめのプログラム、そして「運動会」を行うときに留意したいことを紹介してきました。
「運動会」を開催するために必要な手順がおわかりいただけたのではないでしょうか。
高齢者デイケアで簡単にできる運動会プログラムをまとめると
- 高齢者デイケアで「運動会」を計画するときには予算の確認から、日時の設定、プログラムの検討、そしてスタッフの役割分担を決める必要がある。
- 「玉入れ」や「借り物競争」など、座って行ったり、スタッフがプログラムの一部を代行して行ったりすることにより、安全した「運動会」を開催できる。
- 競技に熱中するあまり転倒やケガのリスクが高くなったり、勝敗にこだわり過ぎることにより利用者間のトラブルに発生したりする可能性があるため、事前に注意喚起を行うとよい。
ということがあります。
利用者が楽しく、安全に行える「運動会」を計画、実行したいことです。
「運動会」を開催するための事前準備や当時の進行、安全への配慮など気を配らなければならないことが多くありますが、利用者だけでなくスタッフの思い出に残る「運動会」を行いましょう。