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介護老人保健施設の設置基準は?常勤換算方法も教えます!

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介護老人保健施設の設置基準は?常勤換算方法も教えます!

在宅復帰に向けたリハビリに特化している入居施設、それが介護老人保健施設です。

通称、老健とも呼ばれており、医療的ケアとリハビリテーション、生活上必要な介護が一体的に利用できる施設として、非常に人気です。

その施設としての性格を知るためには、法律を理解するのが一番です。

そこで今回は、その設置基準について解説していきます。

介護老人保健施設の設置基準について

介護老人保健施設の設置基準について

まずは、介護老人保健施設の設置基準について確認してみましょう。

日々の介護だけでなく、医療ケアや薬剤の処方まで行われる施設ですので、特に医療職に関する人員配置の基準が手厚くなっているのが特徴です。

設置の根拠となる法律

そもそも、老健の必要性について初めて提唱されたのは、昭和60年1月の社会保障制度審議会においてでした。

「重介護を要する老人には、医療面と福祉面のサービスが一体として提供されることが不可欠で、両施設を統合し、それぞれの長所を持ち寄った中間施設を検討する必要がある」と提言されたのです。

その後昭和61年12月に、老人保健法を改正し、それにおいて老人保健施設を規定したのです。

この段階では、老人保健施設の試行的実施を行い、その状況について国会に報告することとされました。

昭和63年4月より、老人保健施設が本格的に実施されています。

現在の根拠法律となっている介護保険法が成立したのは平成9年12月で、このときに老人保健法から介護保険法に移行しています。

その基本方針は、介護保険法第一条の二において、「介護老人保健施設は、施設サービス計画に基づいて、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行うことにより、入所者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにするとともに、その者の居宅における生活への復帰を目指すものでなければならない」と定められています。

つまり、在宅復帰や在宅療養支援のための地域拠点となる施設であり、リハビリテーションを提供する機能維持・改善の役割を担うという施設になっています。

医療の提供について

老健には医師が常勤で配置されています。看護師の配置も特別養護老人ホームに比べると手厚く、充実した医療ケアを提供することができます。

看護師は24時間365日常駐している施設も多く、例えば糖尿病患者のインスリン注射や経管栄養、たん吸引等にも対応しています。

中には夜間は介護職員しかいないところもあり、その場合は夜間の医療行為は限られます。

なお、治療に必要な薬剤は施設負担にて処方されます。

患者ごとの医薬品費等が月1~2万円を超えると経営を圧迫するという研究発表(介護老人保健施設における医療提供実態等に関する調査研究事業報告書 平成29年3月 公益社団法人 全国老人保健施設協会)もあり、指定難病等については公費負担対象外になっていることもあり、当該患者については入居を断らざるを得ない場合もあり、課題となっています。

一方、肺炎や尿路感染症・帯状疱疹によりリハビリを中断し医療機関に転院せざるを得ないことが多発し課題となっていたことから、平成24年の介護報酬改定において、これらの疾患については施設内で治療できるように加算を設定したことにより、手厚い対応ができるようになっています。

対象となる利用者

介護保険法では、介護老人保健施設の対象者として、その定義の中で「要介護者であって、主としてその心身の機能の維持回復を図り、居宅における生活を営むことができるようにするための支援が必要である者」(介護保険法第8条第28項 平成29年6月2日公布、平成30年4月1日施行)と定めています。

基本的には第一号被保険者である65歳以上の方で、要介護1以上の方が対象となります。

ただし、介護保険法で規定する特定疾病にり患している方(第二号被保険者)であれば40歳以上から入居する方が可能です。
ただし、24時間断続的に医療的ケアが必要な方の場合は、施設の人員配置上対応が困難とされたときは入居できない場合があります。

また、施設の“リハビリテーションを提供し在宅復帰を目指す”という特性上、心身の状態によってリハビリテーションの実施が困難と判断される場合も入居できない可能性があります。

設備等の指定基準

医療や介護を総合的に提供する老健では、そのために必要な設備について様々な基準があります。

まずは設備・構造に関する基準です。

他の施設と併設されている場合は一部供用可能な設備もありますが、今回は単独に従来型で設置される場合の基準で確認します。

ユニット型施設には更に細かい基準があります。この設備基準については、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の基準をベースとして、それに追加した内容となっているのが特徴です。

gg0450表1

gg0450表2

人員の基準

続いて、人員配置に関する基準をご紹介します。

基本的に管理者は医師であり、また最低でも1人以上の医師が配置されているという点が特徴です。

gg0450 表3

運営に関する基準

最後に、運営に関する基準です。

あらかじめ入居申込者に対してサービス選択に関する重要事項を説明し、同意を得たうえでサービス提供を行っていること。

施設で必要な医療の提供が困難な場合、協力医療機関への入院などの必要な措置を講じること(協力医療機関は移送時間が概ね20分以内の近距離にあること)。

入居者に対して、必要なリハビリテーションを計画的に(少なくとも週2回程度)行っていること。

提供したサービスに関して、入居者の健康手帳に必要事項を記載すること。

入退所等のサービス提供の記録を入居者の被保険者証に記載すること。

現物給付以外のサービスに対して、内容・費用等を記載したサービス提供証明書を交付すること。

緊急やむを得ない場合に入居者の身体を拘束する場合は、その態様・時間・心身の状況・拘束の理由を記録すること。

入居者に応じた施設サービス計画が作成されていること。

施設サービス計画に基づき提供したサービスの内容等を記録して、その完結日から2年間保存すること。

介護老人保健施設の常勤換算方法

介護老人保健施設の常勤換算方法

常勤換算は、従業者の勤務延時間数を、当該事業所において常勤の従業者が勤務すべき時間数(週32時間を下回る場合は週32時間を基本とする)で除することにより計算する方法です。

計算にあたっては、1ヵ月(4週間)を基本として計算します。

例えば、4週160時間の常勤者Aと4週120時間の非常勤者B、4週80時間の非常勤者Cの常勤換算数は、(160+120+80)÷160=2.25となります。

なお、非常勤の職員の休暇や出張の時間は常勤換算方法における勤務延時間数に含めることはできませんが、常勤者は勤務延時間に含めることができます。

ただし休暇や出張が一ヶ月を超える場合は算定することができません。

まとめ

まとめ

介護老人保健施設では、特別養護老人ホームの基準に加えた人員配置や設備基準が定められており、医療ケアやリハビリテーションに特化した施設であるということが分かります。

また、医師が常勤職員として配置されているため、体調が不安定な入居者にとっても安心して生活できる施設になっています。

ただ、基本的には入居可能な期間が定めらているということは頭に入れておきましょう。

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