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介護老人保健施設の最大の特徴は?在宅と病院の中間施設!

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この記事では在宅と病院の中間となる施設である介護老人保健施設の特徴や目的とはどのようなものなのか、また、特別養護老人ホームと介護老人保健施設にはどのような違いがあるのかということについても解説しています。

介護保険サービスは「居宅サービス」「施設サービス」「地域密着型サービス」の3つに分けることができます。

この中の施設サービスとは介護保険施設を利用することによって提供を受けることができるサービスなのですが、その中の1つに介護老人保健施設というものがあります。

この介護老人保健施設は医療的なケアやリハビリを必要としている高齢者を受け入れている施設なのですが、どのような特徴があり、どのような目的の下で運営されているのでしょうか?

ここでは介護老人保健施設の特徴や目的とはどのようなものなのか、また、特別養護老人ホームと介護老人保健施設にはどのような違いがあるのかということについても解説していきますので、介護老人保健施設について詳しく知りたいという方は是非ごらんください。

介護老人保健施設の最大の特徴・目的とは

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介護老人保健施設とは要介護認定において要介護1以上の判定を受けた65歳以上の高齢者を対象としている施設です。

在宅復帰を目的として医師による医学的な管理下で介護や看護といったサービスを行ってくれる他、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士といったリハビリ専門職によるリハビリテーションや食事・入浴・排泄の介助といったサービスの提供も行ってくれます。

この介護老人保健施設ですが、最大の特徴として入居できる期間に制限が設けられていることがあり、入居できる期間は原則として3~6ヶ月間となっています。

これは介護老人保健施設が在宅復帰を目的としている施設だからですが、例外的に「リハビリの進みが悪く目標とするレベルにまで回復していない」といった場合などは設けられている期間内で在宅復帰することできないこともあります。

介護老人保健施設の入・退所の状況

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先程の項目では介護老人保健施設の特徴や目的について解説してきましたが、ここでは介護老人保健施設の入・退所の状況等について解説していきます。

まず第一に、介護保険が適用される介護保険サービスを利用するためにはケアプランというものを作成しなければなりませんが、このケアプランを作成するためにはケース会議(サービス担当者会議)というものを開催しなければならないと定められています。

ただ、このケース会議はケアプランが完成した後にも3ヶ月ごとに行うことになります。

介護老人保健施設への入所及び退所についてですが、利用者が入所する前に住んでいる場所で最も多いのが病院となっており、次に多いのが自宅からの入所です。退所後の行き先についてですが、最も多いのが病院であり、その次が自宅となっています。

つまり一番多いケースが病院から介護老人保健施設に入所し、退院後にもう一度病院に戻るというものです。

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最後に特別養護老人ホームと介護老人保健施設の違いについて解説していきます。

その① 医療体制について

医療体制はそれぞれの施設で以下のようになっています。

[特別養護老人ホーム]
特別養護老人ホームでは、医師を入所者100人に対して1人以上配置する必要があります。

ただ、この医師は常勤で配置する義務がないため非常勤の医師である場合もあります。

[介護老人保健施設]
介護老人保健施設では、医師を入所者100人に対して1人以上を常勤で配置する必要があります。

その② 看護体制について

看護体制はそれぞれの施設で以下のようになっています。

[特別養護老人ホーム]
特別養護老人ホームでは、看護職員又は介護職員を入所者3人に対して1人以上配置しなければならず、看護職員については配置人数が以下のように定められています。

(1) 入所者の数が三十を超えない指定介護老人福祉施設にあっては、常勤換算方法で、一以上
(2) 入所者の数が三十を超えて五十を超えない指定介護老人福祉施設にあっては、常勤換算方法で、二以上
(3) 入所者の数が五十を超えて百三十を超えない指定介護老人福祉施設にあっては、常勤換算方法で、三以上
(4) 入所者の数が百三十を超える指定介護老人福祉施設にあっては、常勤換算方法で、三に、入所者の数が百三十を超えて五十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上

[介護老人保健施設]
介護老人保健施設では、看護職員と介護職員を合わせて入所者3人に対して1人以上配置しなければならず、看護職員については看護職員と介護職員の総数の7分の2程度を配置しなければなりません。

その③ リハビリテーション体制について

リハビリテーション体制はそれぞれの施設で以下のようになっています。

[特別養護老人ホーム]
特別養護老人ホームでは、リハビリを行う機能訓練指導員(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師・准看護師・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師)を1人以上配置しなければなりません。

[介護老人保健施設]
介護老人保健施設では、理学療法士・作業療法士又は言語聴覚士といったリハビリ専門職を入所者100人に対して1人以上配置しなければなりません。

その④ 介護体制について

介護体制はそれぞれの施設で以下のようになっています。

[特別養護老人ホーム]
特別養護老人ホームでは、看護職員又は介護職員を入所者3人に対して1人以上配置しなければならず、入所者100人に対して1人以上の介護職員を配置しなければなりません。

[介護老人保健施設]
介護老人保健施設では、看護職員と介護職員を合わせて入所者3人に対して1人以上配置しなければならず、介護職員については看護職員と介護職員の総数の7分の5程度を配置しなければなりません。

その⑤ 入所できる期間

入所できる期間はそれぞれの施設で以下のようになっています。

[特別養護老人ホーム]
特別養護老人ホームでは入所することができる期間というのは設けられていませんので終身利用が可能となっています。

特別養護老人ホームは介護老人保健施設と同様に介護保険施設の1つですが、老健が在宅復帰を目的としているのに対して、特養は自宅での生活が困難になった要介護3以上の高齢者を対象としており、施設としての目的が大きく異なっています。

[介護老人保健施設]
介護老人保健施設は在宅復帰を目的としている施設であるため、入所することができる期間は原則として3~6ヶ月間となっており、終身利用は不可能となっています。

まとめ

まとめ
ここまで介護老人保健施設の特徴や目的とはどのようなものなのか、また、特別養護老人ホームと介護老人保健施設にはどのような違いがあるのかということについても解説してきましたがいかがでしたでしょうか?

解説してきたように介護老人保健施設とは高齢者の在宅復帰を目的とした施設であり、利用することができる期間も3~6ヶ月間と定められています。

また、同じ施設サービスの1つに特別養護老人ホームがありますが、この特養は自宅での生活が困難になった高齢者を受け入れて生活や介護を提供する場所であり、終身利用が可能になっています。

利用する際にかかってくる費用に付いても利用する施設や入所する部屋の種類などによっても異なってきますので、入所を検討される際にはそれらについてもしっかりと確認をするようにしてください。

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