この記事では普段介護をおこなっている親がショートステイの利用を嫌がる理由は一体何なのか、また、嫌がる原因と対抗策についても解説しています。
現在日本では在宅での介護を行っている方が多くなっていますが、仕事をしている方の多くは仕事と親の介護の両立について頭を悩ませているかと思います。
そのような場合にオススメなのがショートステイという介護保険サービスです。
ショートステイと要介護者を短期間のみ介護施設に入所させることができるというもので、食事・入浴・排泄の介助、日常生活を送る上での世話、機能訓練といったサービスを受けることができます。
介護を行う側にとっては一時的に要介護者を預かってもらうことで介護から離れることができるためメリットが大きいのですが、利用する側の要介護者が場合によっては利用を拒否するというケースも出てきます。
ここでは普段介護をおこなっている親がショートステイの利用を嫌がる理由は一体何なのか、また、嫌がる原因と対抗策についても解説していきますので、興味のある方は是非この記事をご覧ください。
ショートステイを嫌がる理由を考察する
在宅介護を行う上で一番の問題となってくるのは仕事と介護の両立ですが、その両立のサポートにもなるショートステイは在宅介護を行う上で非常に重要な介護保険サービスとなっています。
ただ、ショートステイを利用するにあたって利用する側の高齢者が利用することを嫌がる場合があります。
その① ショートステイの職員から情報を収集する
親がショートステイの利用を嫌がる理由を知るためには第三者に入ってもらい、情報収集を行うことがオススメとなります。
この場合ですと、ショートステイを提供している施設の職員さんにショートステイの利用中に親がどのような状態であるのかを聞くという感じになります。
また、職員の方になぜショートステイを利用したくないのかということについての聞き取りを行ってもらうのもいいかもしれません。
身内の方が聞き取りを行うよりは第三者の職員の方に行ってもらった方が本音を聞き出しやすくなります。
その② 帰宅後の様子を考察する
第三者からの情報収集だけではなく、利用者が施設から帰宅した後の自宅での様子を観察するというのもいいでしょう。
事前に施設側からショートステイ利用中の様子を聞いておき、帰宅後の自宅での様子とどう違うのかを比較し、なぜ利用を嫌がるのかを考察してみるのもいいでしょう。
その③ 他のサービスとの違いを考察する
ショートステイというのは介護施設を利用して行われる介護保険サービスであり、老健等と同じ施設を利用して提供されることがほとんどとなっています。
ただ、サービスとしては別物となっていますので、スタッフもショートステイの利用者と施設サービスの利用者には多少異なった対応をすることになります。
この対応の違いや受けることができるサービスの違いが引っかかってショートステイの利用を嫌がっているという場合もありますので、それぞれのサービスについてよく考察しましょう。
主な嫌がる理由や原因
ここではショートステイの利用を嫌がる主な理由や原因に付いて解説していきます。
その① 職員と合わない
ショートステイを拒否する理由の1つとして、施設の職員との相性が悪いということが挙げられます。
ショートステイに限らず、職員の話し方や対応などに好感を持つことができない場合には介護サービスの利用を拒否するという例は少なくありません。
このようなことをなくすためにもショートステイの利用を開始する前にあらかじめ職員の人柄や職員と他の利用者とのコミュニケーションが良好であるかどうかなどをチェックしておきたいですね。
その② 他の利用者と合わない
また、相性が合わないのは何も職員に対してのみということはありません。
他の利用者との相性が悪いためにショートステイの利用を嫌がるという場合もあります。
ショートステイでは他の利用者と一緒にゲームをしたりするレクリーエーションが行われており、このレクリーエーションによって他の利用者との交流を深めていきます。
ただ、相性がよくない利用者がいるというように、施設内での人間関係があまりよくないという場合には利用を嫌がることがあります。
その③ 生活のリズムが合わない
ショートステイというのは短期間施設に入所して生活を行うという介護保険サービスです。
ただ、施設にいる間は施設のスケジュールに則って生活を行いますので、自宅で生活しているときと生活のリズムが異なってくることになり、それが理由となってショートステイの利用を嫌がるという方もいます。
その④ 食事が合わない
施設を利用する介護サービスの中で食事というのは利用者の楽しみの1つとなっていますが、その食事が口に合わないためサービスの利用を嫌がるという方もいます。
このため、利用を開始する前に食事の内容についての確認は行うに越したことはなく、利用者の持病や身体状況に応じて糖尿病食やきざみ食というような臨機応変な対応を行ってくれるのかということについても確認をしておいた方がいいでしょう。
嫌がる場合の対応策
ここまで利用を嫌がる原因等について解説してきましたが、最後にショートステイの利用を嫌がる場合の対応策について解説していきます。
その① 無理強いは禁物
ショートステイの利用を嫌がる場合に一番してはいけないことが利用の無理強いです。
利用を嫌がる場合には、一度本人の気持ちにより添って「利用をしたくない」ということを受け入れてあげることが必要になってきます。
その② ショートステイのスタッフに協力してもらう
ここまでの項目の内容と被るところはありますが、ショートステイを嫌がる理由はショートステイにありますので、施設側の職員の方に協力してもらい原因を突き止めるようにしましょう。
その③ ケアマネに相談して知恵を借りる
ショートステイを嫌がる理由が分かったとしても家族が相手だと意固地になってしまい、意地でも利用しないという方も中にはいます。
もし家族がそのような状態になってしまったら担当のケアマネージャーに相談し、どのような対策を行えばいいのかについての知恵を借りてみるのもいいでしょう。
ケアマネージャーは利用者本人のこともよく知っていますし、家族ではない第三者ですので家族に対していいにくいことであっても話してくれる場合もあります。
その④ 家族で連携してみる
ショートステイに限らず介護サービスの利用を嫌がる場合には家族がしっかりと連携することも重要になってきます。
今自分は何ができるのかを考えて、家族間での連携を行うようにしましょう。
まとめ
ここまで普段介護をおこなっている親がショートステイの利用を嫌がる理由は一体何なのか、また、嫌がる原因と対抗策についても解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
ショートステイを利用される高齢者の中には利用を嫌がられる方もいます。そのような場合には解説してきたようにサービスの利用を嫌がる原因についての考察を行い、対応策を講じる必要があります。
利用を嫌がるような状態になってしまった場合には、1人で抱え込まずに施設側の職員や担当のケアマネージャーに相談するようにしましょう。
在宅での介護を行うということは非常に大変なことでありますが、ショートステイといった介護保険サービスを上手に活用してよりよい介護につなげていくことが重要になってきます。