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【保存版】短期入所生活介護と短期入所療養介護の違いをご紹介!

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【保存版】短期入所生活介護と短期入所療養介護の違いをご紹介!

数日から2,3週間ほどの短期間を施設で過ごす介護サービスに、短期入所生活介護(ショートステイ)や短期入所療養介護(医療型ショートステイ)があります。

名称が似通っていることもあり、どのような在宅サービスなのか、区別がつきにくいという方もいるでしょう。

今回は短期入所生活介護と短期入所療養介護の違いを解説していきます。

短期入所生活介護について

短期入所生活介護について

はじめに短期入所生活介護から解説を行っていきます。

短期入所生活介護はショートステイとも呼ばれ、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)などで一定期間、生活を送る介護サービスです。

その① サービスの対象者

サービスの対象者は、要支援または要介護認定を受けた方です。

また比較的状態が安定していることもサービス対象者の基準となっており、たん吸引や胃ろうの管理が必要な方は、短期入所生活介護を利用できない可能性があります。

日常的に医療処置が必要な方は、前もってショートステイを利用できるかどうか、担当ケアマネージャーや施設に確認するとよいでしょう。

その② サービスの費用

サービスの費用の内訳は以下の通りです。

上記のサービス費用のうち、施設サービス費は介護保険が適用され、基本料金と各種加算に大別されます。

基本料金は要支援、要介護度や施設の居室形態によって異なります。

gg0495 表①

基本料金ですが、施設がある地域区分(市区町村)によって異なります。

上表の基本料金は目安の金額として参考になさってください。

続いて加算についてです。

加算とは職員の配置状況や提供しているサービスの内容によって発生する、追加料金のようなものです。

代表的な短期入所生活介護の加算を紹介しておきます。

gg0495 表④

各種加算についても同様に地域区分によって差異があり、また施設ごとに算定している加算が異なります。

基本料金や各種加算については、施設との契約時に確認しましょう。

施設サービス費以外の居住費・食費、その他実費は介護保険の対象外です。

居室代・食費は利用した分だけ請求されます。

短期入所生活介護の利用を開始する日は、朝食は自宅で取ることになるでしょうから、利用開始日の朝食代は請求されません。

その他の実費については、レクリエーションで発生した料金や理美容代です。

介護保険対象外となる利用料金の内訳は、施設ごとに異なります。

サービスの費用は短期入所生活介護を利用する度に関わってきますので、事前にどの程度の料金が発生するかを確認しておきたいところです。

その③ サービスの内容

サービスの内容は食事や入浴、排せつなどの生活援助がメインです。

それら以外にもレクリエーションや、介護スタッフによる簡単な機能訓練が行われます。

その④ サービスが行なわれる場所

サービスが行われる場所は、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)や有料老人ホーム、ショートステイ専門施設などです。

短期入所生活介護を提供している施設の場所がわからない時は、担当ケアマネージャーにショートステイを利用したい旨を伝え、施設見学へおもむくことをおすすめします。

上手に短期入所生活介護を利用するポイント

上手に短期入所生活介護を利用するポイント

上手に短期入所生活介護を利用するポイントは3つあります。

1つ目が施設との契約等、手続きを事前に進めておくことです。

ショートステイの利用には、短期入所生活介護を提供している施設との契約が必要になります。

急きょショートステイを利用しなければならなくなったときも同様に、事業所と契約を行わなければなりません。

仮に短期入所生活介護の利用予定がなくとも、急な利用に対応できるよう事前に契約を行うのも選択肢の1つです。

2つ目のポイントは、ショートステイを提供している事業所に併設されたデイサービスセンターを利用してみることです。

短期入所生活介護とデイサービスは別の部署であり、職員が異なりますが、デイサービスの利用を通して、施設全体の雰囲気や提供されるサービスの質を理解する助けとなるでしょう。

3つ目が利用期間に気を配ることです。

ショートステイの利用できる期間は、介護認定期間(次回の介護保険更新までの期間)のおおむね半数を超えてはいけないという定めがあります。

また連続して31日以上の利用はできず、31日目は自宅へ戻るか介護保険の適用外である自費利用(介護保険適応分が10割負担になる)になります。

介護認定期間の前半に集中して短期入所生活介護を利用してしまい、後半にショートステイを利用できなくなってしまうということは、できるだけ避けましょう。

短期入所療養介護について

短期入所療養介護について

つづいて短期入所療養介護について解説していきます。

短期入所療養介護は医療型ショートステイとも呼ばれています。

施設に数日間泊まり、介護サービスの提供を受ける点は短期入所生活介護と同じですが、短期入所療養介護では医療的なケアを受けることが違いです。

その① サービスの対象者

サービスの対象者は要支援、要介護認定を受けており、医療的な管理を必要としている方です。

自宅でインスリンの自己注射を行っている方や、たん吸引が必要な方が該当します。

日常生活を送る上でこれらの医療管理を必要とする方は、ショートステイの利用が難しい可能性があります。

医療型ショートステイは、医療的なケアが必要な方に適した介護サービスと言えるでしょう。

その② サービスの費用

原則的なサービスの費用の内訳は、短期入所生活介護と同じで以下の通りです。

まずは施設サービス費から解説していきます。

施設サービス費は基本料金と各種加算にわけられます。

基本料金はショートステイと同じように、要支援、要介護度や居室のタイプによって異なります。

詳細は次の通りです。

gg0495 表②

※老健(介護老人保健施設)に併設された事業所の場合

上表の基本料金は、施設がある地域区分(市区町村)によって異なる可能性があります。

つづいて各種加算についてですが、各種加算の内容は短期入所生活介護とは異なります。

代表的な短期入所療養介護の加算を紹介しておきます。

gg0495 表④

加算は施設によって算定するものが異なります。

また施設の地域区分によっても異なりますので基本料金とともに、利用前に確認しておきましょう。

居住費・食費、その他実費の取り扱いは利用した分だけ請求されます。

短期入所療養介護を夕食前に退所したのであれば、退所日の夕食代は発生しません。

その他の実費は施設ごとに異なりますので、施設との契約時に確認することをおすすめします。

その③ サービスの内容

サービスの内容は食事や入浴、排せつ介助の生活援助がショートステイと共通します。

一方で短期入所療養介護では、看護師による医療的な処置や理学療法士、機能訓練指導員によるリハビリテーションが提供されます。

医療型ショートステイで提供される医療的な処置は、服薬管理やインスリンの自己注射管理、在宅では投薬注射などです。

その④ サービスが行なわれる場所

サービスが行われる場所は、老健(介護老人保健施設)や介護療養型医療施設です。

いずれの施設も医師や看護師などの医療スタッフが手厚く配置されています。

上手に短期入所療養介護を利用するポイント

上手に短期入所療養介護を利用するポイント

上手に短期入所療養介護を利用するポイントは、専門職の配置状況によって費用が異なるため、利用料金を事前に確認しておくことです。

また医療型ショートステイを提供している事業所が老健である場合、通所リハビリテーションが併設されている可能性があります。

先ほど紹介した上手に短期入所生活介護を利用するときのポイントと同様になりますが、通所リハビリテーションを前もって利用すれば、施設の雰囲気などを確認するのに役立ちます。

そして短期入所療養介護も、連続して利用できる日数に制限があることを頭の片隅に置いておくことが、上手に利用するためのポイントです。

ショートステイと同様に、医療型ショートステイは連続して30日までしか利用できず、31日目は自宅に戻るか、介護保険適用外での利用になります。

介護認定期間内に利用できる日数も短期入所生活介護と同じで、概ね半数となっています。

いざ必要になったとき、短期入所療養介護が利用できないということがないように、計画的な利用を心がけましょう。

まとめ

まとめ

短期入所生活介護と短期入所療養介護のサービス対象者、サービス利用などを解説してきました。

それぞれの介護サービスについて、理解を深められたのではないでしょうか。

短期入所生活介護と短期入所療養介護の違いについてまとめると

  • 短期入所生活介護、短期入所療養介護はともに、数日間施設に泊まり介護サービスの提供を受けられ、最長で30日まで連続利用できる在宅サービスである。
  • 短期入所生活介護は比較的状態が安定した要支援、要介護認定者が対象であり、食事や入浴、排せつなどの生活援助が受けられる。
  • 短期入所療養介護は医療的なケアを必要とした要支援、要介護認定者が利用でき、利用者は生活援助の他に、看護師による医療処置や専門スタッフによるリハビリテーションが提供される。

ショートステイ、医療型ショートステイはそれぞれ特色があり、提供されるサービスが異なりますので、利用される方の希望に沿った施設選びをするようにしましょう。

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