グループホーム

介護保険のグループホームを徹底調査!生活の様子や医療との連携・往診は?

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皆さんは、グループホームという施設のことをご存知でしょうか?介護保険制度では、正式名称を「認知症対応型共同生活介護」と言います。

9人定員の小規模な施設であることが特徴で、職員と入居者が一緒に生活するというスタンスの、地域に根ざした家庭的な雰囲気の施設です。

実はその一方で、かねてからグループホームは医療に弱いと言われてきました。

しかし、最近はまたその状況も変わりつつあります。

そこで今回は、そんなグループホームの生活事情や医療との連携についてを中心に、詳しく解説していきたいと思います。

グループホームの概要

まずは、グループホームの概要について押さえておきましょう。

入居対象者や職員の人員配置基準、日頃の生活の様子についてご紹介します。

その① 対象となる人

グループホームに入居できる方は、以下の要件を全て満たしている必要があります。

  • 要支援2または要介護1以上の認定を受けている方
  • 認知症の診断を受けている方
  • 施設が所在する市町村に住所を有している方

ホームページ等によっては、入居要件として「65歳以上の…」と記載がある場合がありますが、法律上は40歳以上64歳未満の方で介護保険法で定める特定疾病によって要介護状態になったと認められる第2号被保険者の方でも入居対象となります。

また、認知症の診断については具体的な認知症に関する病名が記載された診断書を必要とする場合や、要介護認定の審査会資料等で認知症であることが確認できればよい、とされる場合など様々ありますので、詳しくは入居を検討している施設に問い合わせてみるとよいでしょう。

グループホームは、地域密着型サービスというところに分類される施設になりますので、住所のある自治体に位置しているグループホームにしか入所することができません。

また、自治体によっては住民票を移してから一定の期間を経過していることを条件としている所もあるようです。

その② スタッフ体制

グループホームの人員配置で、法律上決まっているものは下記の通りです。

  • 代表者
  • 「認知症介護サービス事業者開設者研修」を修了し、特別養護老人ホームや老人デイサービス、グループホーム等の従業者または訪問介護員等で認知症高齢者の介護に従事したことがある者。

    もしくは保険、医療、福祉サービスの提供を行う事業所の経営に携わった経験がある者   

  • 管理者
  • 1ユニットごとに配置。3年以上の認知症高齢者介護に従事した経験に加え、厚生労働省が規定する管理者研修を修了している者

  • 計画作成担当者
  • 利用者別の介護計画を作成する者です。

    1ユニットごとに配置が必要で、最低1人は介護支援専門員の資格を持っている者が必要です。

    また、介護支援専門員資格の有無を問わず、都道府県などが実施する認知症介護実践者研修あるいは基礎研修を修了していることが必要要件となっています。

  • 介護職員

利用者3人毎に1人の職員を配置します。

その③ 生活の様子

グループホームでは、特に日課を定めていないところも多いです。

一人一人の生活時間に合わせたその人らしい生活を支えています。

決まっているのは食事の時間くらいで、それに合わせて利用者と職員が一緒に買い物に行って料理をしたり、機能訓練が必要な方には日常の生活動作の中で訓練を実施したりします。

また、散歩やレクリエーションも毎日のように行われます。

土いじりが好きな方であれば敷地内の畑や花壇の手入れを行ったり、のんびりと他の入居者と談笑したりしてのんびり過ごします。

通常は日中帯に行う入浴介助も、入居前の日常的生活を反映させるために、それに合わせて夜に入浴介助を行っている所もあります。

旧来の施設のように、入居したらその施設の日課に沿って生活するのではなく、あくまで「日常生活の延長線上にある」。

それがグループホームなのです。

グループホームのメリットとデメリット

続いて、グループホームの特徴をご紹介しましょう。

確かに認知症高齢者の方には穏やかにすごすことができる施設ですが、やはりそこには得意な点や苦手な点があるのです。

その① メリット

最大の特徴の一つは、グループホームは認知症高齢者のケアに特化しているという点です。

入居者が少人数で、職員もいつも同じ顔ぶれが関わることができ、落ち着いた雰囲気であることから過度な刺激を受けることがありません。

関係が近いため、他入居者や職員とのコミュニケーションをとりやすく、アットホームな生活を送ることが出来るのです。

また、居室も個室(もしくは準個室)のため、プライバシーも確保することができます。

その② デメリット

人員配置のご紹介部分をもう一度ご覧ください。

医療職の配置義務がないことにお気付きになりましたでしょうか?

これがグループホーム最大のデメリットであり、“グループホームは医療に弱い”と囁かれる所以です。

定員が少ないことや、地域に根ざした施設であるためにすぐ空床が埋まるというところから、入居までに時間がかかる場合が多いです。

さらには、入居する方はある程度自立した方が前提となっている所もあるので、要介護度が上がって寝たきりの状態となると対応が困難となり、退去しなければならないこともあるでしょう。

グループホームの医療体制について

先ほどご紹介したように、グループホームでは、医療に弱いと言われています。

しかし、近ごろはそのデメリットを補うために医療職を追加で配置している施設も増えています。

また、それに関連して国も医療的側面強化のために様々な加算を設定しています。

その① 看取り介護について(看取り介護加算)

入居者本人及び家族の意向を尊重しつつ、看取りの体制を構築し、看取りに向けた手厚い介護の実施を図ることを目的に導入された加算です。

医師による医学的見地に基づいた「回復の見込みがない」という診断を受けた入居者が対象となり、死亡日から逆算し30日間のケアに関して介護報酬が加算されます。

加算においては、PDCAサイクルを推進することを要件とし、本人及びその家族の同意及び他職種(医師・看護師・介護職員等)協力の元で介護計画を作成します。

その② 医療との連携(医療連携体制加算)

平成30年度の介護報酬改定で新設された加算です。

入居者の状態が急変あるいは重度化した場合の対応指針を別途定め、その内容を入居者及び家族に説明し同意が得られていることが算定要件となります。

自身の事業所で看護師を配置していることも要件の一つですが、大量機関や訪問看護ステーションに在籍している看護師と連携する形での算定も可能です(Ⅰ~Ⅲの加算があり、それぞれ詳しい算定要件は違います)。

その③ 入退院支援

入院後3ヵ月以内に退院が見込まれる入居者について、退院後の再入居の受け入れ態勢を整えておく場合に算定できる加算です。

こちらもグループホームの医療連携体制を強化する目的で平成30年に新設されたものです。

グループホームにおける往診について

グループホームでの診療体制はその施設ごとに様々です。

嘱託医を設定しており、積極的に訪問診療や体調悪化時の往診に対応している施設もあれば、既存の主治医に入居後も継続してかかる施設もあり、そこそこの方針や医療に対する考え方によって対応が変わってきます。

嘱託医であれば、往診も気軽に行ってくれるでしょう。

近ごろは、様々な医療との連携に関する加算が増えてきましたし、より密接に情報共有や緊急時対応をしてくれることから、嘱託医を設定している施設が多くなってきています。

こちらの方が、グループホームのデメリットである医療面を補う面では有効と言えます。

まとめ

グループホームは、認知症の診断を受けた要支援2以上の方が入居できる施設です。

施設に入居するためには、その所在する市町村に住所があるという条件もあります。

メリットはアットホームな雰囲気で、入居者一人一人のリズムに合わせた生活を送ることが出来る点ですが、逆に医療職の人員配置義務がないために医療面では弱いと言われてきました。

しかし、近ごろは様々な加算の新設に伴い、看護師を配置したり嘱託医契約を結んだりして、そのデメリットを埋めるための様々な取り組みが施設ごとに行われています。

入居を検討する際は医療面での体制を確認しておくことも重要なポイントになってきます。

ぜひ、その点に注目してみることをおすすめします。

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