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【保存版】介護保険の居宅療養管理指導とは?往診も含まれる?

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【保存版】介護保険の居宅療養管理指導とは?往診も含まれる?

在宅介護を継続していくうえで最も課題となることのひとつに、医療面でのケアがあります。

医療面への支援としてまず思い浮かぶのは訪問看護。

これは結構有名で、各テレビ局のドキュメンタリー等でも時折テーマになって特集されています。

実は、介護保険サービスの中にはもう一つ、居宅サービスの中に『居宅療養管理指導』というサービスがあるのをご存知でしょうか?

実は私も介護支援専門員業務をおこなう上で、殆どプランニングしたことがないサービスです。

そこで今回は、知られざる居宅療養管理指導について徹底的に掘り下げていきたいと思います。

居宅療養管理指導の概要

居宅療養管理指導の概要

居宅療養管理指導は、要介護認定を受けた方の中で通院が困難な方を対象にしたサービスです。

要支援の方の場合は、介護予防居宅療養管理指導という名称のサービスになります。

自宅に医師・歯科医師、看護師、薬剤師、歯科衛生士、管理栄養士等の専門職が訪問して療養上の指導や健康管理、アドバイス等を行うサービスです。

その① 居宅療養管理指導の特徴

医師や看護師等の専門職が自宅に訪問するサービスですが、専門職から利用者の担当ケアマネジャーに対して必要な情報提供や助言なども行われます。

訪問看護や訪問診療、往診等と類似する面があり、その違いについてご紹介しましょう。

訪問看護は、看護師や理学療法士等が利用者宅で直接医療ケアやリハビリが提供されるのに対し、居宅療養管理指導は利用者及びその家族に対して自宅で生活する上での注意点を指導するものです。

必要に応じて看護師が訪問している場合は医療行為が提供される場合もありますが、それは医師からの指示によるものです。

医師が行う医療行為は、あくまで医療保険からの給付である訪問診療や往診に限定される点が異なっています。

その② 居宅療養管理指導の利用方法

利用開始までの流れは、まず利用者側から担当ケアマネジャーに相談するか、担当ケアマネジャーが専門的なアセスメント(情報収集・課題分析)の結果必要と判断して利用者側に提案するところから始まります。

利用者側とケアマネジャーが合意すれば、対応可能な事業所を担当ケアマネジャーが選定します。

その後、各事業者が集ってサービス担当者会議を開催しケアプランを作成後、主治医の指示を受けます。

最終的にサービス利用契約を行い、利用開始となります。

一般的にはなかなか知名度が高くないサービス種別であるため、ケアマネジャー側から提案されることが多いでしょう。

居宅療養管理指導のメリットとデメリット

居宅療養管理指導のメリットとデメリット

それでは、居宅療養管理指導にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

その① メリット

最も重要なメリットは、通常通院して医師から受ける療養上の指導を自宅にいながら受けられるという点です。

例えばALS(筋萎縮性側索硬化症)やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などによって呼吸器や在宅酸素療法等を使用している場合や、口腔内に課題を抱えている場合でも自宅で専門家による指導やケアを定期的に受けることができます。

これによって、利用者本人の身体的負担だけでなく介護者の負担も軽減することができます。独り暮らしでも安心して自宅療養できるのです。

その② デメリット

最大のデメリットは、利用者及びその家族の意思だけではサービスを利用できないという点です。

医師からの指示が必要であるので、主治医の先生がこのサービスの利用の必要性があると認める必要があります。

療養指導が必要なことだけではなく、定期診察の為の外出が困難であるということを認められることも条件になってくるでしょう。

また、サービス提供事業者が少ないため、選択肢が少なかったり、受け入れ可能な人数が少ないために希望する日時や曜日に利用できない可能性がある点もデメリットと言えます。

居宅療養管理指導の種類

居宅療養管理指導の種類

様々な医療系専門職が関わる居宅療養管理指導。それぞれの利用者の課題に合わせた多様なサービス提供が可能です。

そこで、各専門職ごとのミッションについて確認していきましょう。

その① 医師・歯科医師が訪問する

医師・歯科医師による指導は、各々の診断に基づく継続的な健康管理が中心になります。

具体的には処方した薬の服用方法や副作用に関する指導、使用している医療器具の管理等があります。

症状や病気の状態など、ケアプラン作成に関連する情報を随時ケアマネジャーと共有することも含まれています。

その② 薬剤師が訪問する

薬剤師が行う居宅療養管理指導は、主治医の指示の元で、処方されている薬の管理方法や服薬のアドバイス・指導を行います。薬の副作用についても説明してくれます。

その③ 管理栄養士が訪問する

管理栄養士は、「栄養ケア計画」を作成して栄養指導を行ったり、食事相談を受けたりするのが役割になります。

利用者の身体状況に適した食事メニューや調理の方法についての指導も行うことができます。

その④ 歯科衛生士が訪問する

歯科衛生士は、利用者本人若しくはその家族に対し、正しい口腔ケア指導や嚥下機能を維持回復することの重要性についてのアドバイスを行います。

その⑤ 看護師や保健師が訪問する

日々の療養や介護に関する相談・アドバイス等を行います。

訪問診療や訪問看護との連携を図ることによって、医療ケアチームの輪を構築するカギとなります。

居宅療養管理指導の費用について

居宅療養管理指導の費用について

居宅療養管理指導は、それぞれの利用者の自己負担割合に応じて1~3割の自己負担となります。

訪問する職種によって金額が違い、1回につき300~550円程度となっています。

詳しくは下記の表に纏めたのでご参考にしてください。

なお、居宅療養管理指導は介護保険対応のサービスですが、支給基準限度額の計算には入りません。

そのため、他のサービスで単位数超過を生じていたとしても訪問回数の限度を超えなければ自己負担割合に応じた金額で利用することができます。

職種ごとに幅があるのは、訪問する建物にいる利用者の数によって変動があるためです。

複数の利用者が同一建物に住んでいる場合というのは、どちらも要介護認定を受けている夫婦どちらにもサービス提供する場合や、有料老人ホームなどの施設が想定されています。

普通に在宅生活を送っている方は、この幅のうち最も高い金額となります。

gg0546 表①

『往診』=『居宅療養管理指導』ってこと?

『往診』=『居宅療養管理指導』ってこと?

ここで、一点ご注意を。

居宅療養管理指導には、医師も含まれていますが、これは往診とは違います。

そもそも往診とは、患者の求めに応じて緊急処置的に訪問して診療行為を行う事を指しています。

居宅療養管理指導では、位置づけられたケアプランに沿って、計画的かつ継続的に医師による指導が行われます。

緊急的対応と計画的かつ継続的である点、診療行為や医療行為を行うことと健康や病状の管理に関する指導を行うという点の2つが異なるポイントです。

誤解しないように注意しましょう。

まとめ

まとめ

居宅療養管理指導について、ご理解頂けましたでしょうか。

様々な医療関連の専門職が訪問し、それぞれのミッションに沿った指導・相談を行う介護サービスが居宅療養管理指導です。

医師や看護師等がサービス提供を行うことはありますが、それは往診や訪問診療、訪問看護とは目的が違い、あくまで在宅生活を営む上で必要な健康管理などに関する指導を行うのが居宅療養管理指導となります。

デメリットとして、主治医からの指示がなければプランに組み込めない点は注意が必要です。

なかなか理解が難しいサービスではありますが、独居もしくは高齢者夫婦世帯の場合や、継続的な医療的管理を必要とする病気を抱えている人にとっては非常に心強いサービスとなります。

また、介護支援専門員は一般に基礎資格が介護福祉士であることが多く、医療面に対し苦手意識を持っている方もいます。

そういうケアマネにとっても、この居宅療養管理指導は心強いサービスとなっています。

ぜひ、積極的に活用していきたいですね!

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