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介護保険申請結果の『自立』とは?サービス利用はできない?今のうちにすることは?

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介護保険には要支援や要介護などの要介護認定がありますが、「自立」という認定結果があるのはご存知ですか?

この「自立」と認定された場合、介護保険サービスは利用できないのか、利用できるサービスにはどのようなものがあるのか、詳しく解説します。

介護保険の『自立』とは?


介護保険の要介護認定申請を行うと、要支援1〜2、要介護1〜5、自立のいずれかの認定を受けます。

介護保険における「自立」とは、要支援、要介護のいずれにも該当しない状態(非該当)のことを言います。

また、介護保険認定を受けていない方も自立(非該当)となります。
 

『自立』で利用できるサービス


「自立」と認定されると、介護保険のサービスの対象とはならないため、サービスを利用することはできません。

しかし、自立と認定された人の中でも、日常生活に支障があり、社会的支援があれば自立した生活が可能な方もいます。

そのような方は「地域支援事業」や「保険福祉サービス」を利用することができ、これらのサービスを利用することで、介護の負担を減らすことができます。

その① 地域支援事業

地域支援事業とは、要支援・要介護になる可能性のある高齢者を対象に、要支援・要介護状態になることを防止するためのサービスや、要介護状態になった場合でも、できるだけ住み慣れた地域で自立した日常生活を営むことができるよう支援するための事業です。

地域支援事業の詳細については、後ほどご説明します。

その② 保健福祉サービス

高齢者の保健福祉サービスには養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、ケアハウス、老人福祉センター、老人介護支援センター、老人居宅介護事業、老人デイサービス事業、老人短期入所施設(ショートステイ事業)、認知症対応型老人生活援助事業、高齢者生活福祉センターなどがあります。

自立の高齢者の方が利用できる保健福祉サービスについては、後ほどご説明します。

地域支援事業の詳細


地域支援事業は大きく3つの柱からなり、虚弱高齢者等を対象とした介護予防事業と、地域における包括的・継続的なマネジメント機能としての包括的支援事業、市町村の判断により行われる任意事業からなります。以下にこの3つについて、詳しく説明します。

その① 介護予防事業

介護予防事業とは、介護が必要な状態ではないが、生活機能が低下があり介護予防サービスの利用が必要な65歳以上の方を対象に、介護が必要な状態になることを防ぎ、元気でいきいきとした生活を続けていただくためのもので、介護保険の給付の対象とならない人が参加できます。

医療機関等で実施される基本健康診査とあわせて行う生活機能評価の受診結果等に基づいて、特定高齢者、一般高齢者の2種類に判断されます。

特定高齢者とは、介護が必要な状態ではないが、生活機能の低下があり、介護予防サービスの利用が必要な65歳以上の人を言い、「介護予防特定高齢者施策」によるサービスを利用することができます。

一般高齢者とは、特定高齢者を除く、地域における65歳以上の人を言い、「介護予防一般高齢者施策」によるサービスを利用することができます。

「介護予防特定高齢者施策」とは、特定高齢者を対象に要支援・要介護状態になることの予防あるいは要支援・要介護状態の軽減・悪化防止を目的とした介護予防事業を行い、要支援・要介護状態に移行するリスクを減らして、今よりも元気に過ごすための事業等を実施します。

特定高齢者把握事業、通所型介護予防事業(集団)、訪問型介護予防事業(個別)などの事業があります。

「介護予防一般高齢者施策」とは、地域におけるすべての高齢者(65歳以上)を対象に、介護予防に関する知識の普及・啓発や、介護予防に役立つ自主的な地域活動の育成・支援事業等を行います。

介護予防普及啓発事業、地域介護予防活動支援事業などの事業があります。

その② 包括的支援事業

包括的支援事業とは、地域のケアマネジメントを総合的に行うために、介護予防ケアマネジメント、総合相談や支援、権利擁護事業、ケアマネジメント支援などを包括的に行う事業のことです。

これらの事業は、地域包括支援センターが市町村からの一括委託にて、実施されます。

高齢者が住み慣れた地域で、活動的に、かつ尊厳あるその人らしい生活を継続していくためには、できる限り要介護状態にならないように、介護予防への早期の取組みや必要に応じた介護予防サービス等の提供が必要となります。

こうした「地域包括ケア」を支える中核機関として、地域包括支援センターは、市町村からの委託を受け、包括的支援事業を行っています。

専門職員(社会福祉士・主任ケアマネジャー・保健師)を配置し、介護予防サービス等の提供を含めた保健・医療・福祉に関する相談・支援等に包括的かつ継続的に対応していきます。

地域包括支援センターは、地域高齢者をはじめ地域住民の心身の健康の維持、保健・福祉・医療の向上と増進のために必要な援助、支援を包括的に担う中核機関として位置付けられており、主に、介護予防ケアマネジメント事業、総合相談・支援事業、権利擁護事業、包括的・継続的マネジメント事業の4つの機能を担います。

その③ 任意事業

任意事業とは、法令の趣旨に沿って、市町村が必要と判断する事業です。

内容は市町村によって異なります。

保健福祉サービスの詳細[ヤ1]


保健福祉サービスの中で、短期宿泊サービスを利用することができます。

短期宿泊サービスとは、一時的に家庭での養護が困難になった時に、養護老人ホーム等において、短期間世話をしてもらえるサービスです。

『自立』に納得できない場合の対処方法


認定の結果に不満がある場合には、「不服申し立て」と「区分変更申請」の二つの対処方法があります。

「不服申し立て」とは、一般的には行政処分や裁判などで不利益を受けた方が、再審、変更などを求める行為のことをいいます。

介護保険の分野では、要介護認定の結果に納得がいかない場合、都道府県の介護保険審査会に対して審査請求を行うことをいいます。

「区分変更申請」とは、現在の要介護認定区分が現状に見合っていないと思われるときに、認定期間の途中で認定調査を行ってもらうものです。

不服申し立てを行うことは可能ですが、時間がかかり申請も面倒であるため、あまり使われていない方法です。

要介護認定に納得がいかない方は、区分変更申請の手段を取ることが多いです。

まとめ


この記事では、介護保険の「自立」について、利用できるサービスなどについて詳しく解説しました。以下にこの記事の内容についてまとめます。

  • 介護保険の「自立」とは、要支援1〜2、要介護1〜5のいずれにも該当しない状態(非該当)のことを言い、介護保険認定を受けていない方も当てはまります。
  • 「自立」と認定されると、介護保険のサービスを利用することはできませんが、「地域支援事業」や「保険福祉サービス」を利用することができます。
  • 地域支援事業とは、要支援・要介護になる可能性のある高齢者を対象に、虚弱高齢者等を対象とした「介護予防事業」と、地域における包括的・継続的なマネジメント機能としての「包括的支援事業」、市町村の判断により行われる「任意事業」の3つがあります。
  • 「自立」の認定の結果に不満がある場合には、「不服申し立て」と「区分変更申請」の二つの対処方法があります。

介護保険の申請の結果、「自立」と認定された場合には、介護保険対象外となるため、介護保険のサービスを利用することはできません。

しかし、地域支援事業や保健福祉サービスなど、自立の方が介護状態にならないための、予防サービスが準備されています。

状態に関わらず地域における全ての高齢者が利用できるサービスですので、現在介護を必要としていない方であっても、将来訪れるかもしれない、自分や家族の介護に向けて知っておくと安心です。

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