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65歳以上の介護保険料で一番高い自治体は?安い自治体との差は?

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65歳以上の介護保険料で一番高い自治体は?安い自治体との差は?

給与からの天引きや健康保険料への上乗せにより、40歳を迎えると介護保険料が徴収されます。

自治体ごとに介護保険料が異なることはご存知でしょうか。

自治体における要支援・要介護認定を受けている人数や、介護サービスの利用状況により、介護保険料の金額が決定するためです。

今回は介護保険料が一番安い自治体や高い自治体、介護保険料に格差がある理由などについて解説していきます。

介護保険料に関して興味がある方はご参考になさってください。

介護保険料で一番安い自治体について

介護保険料で一番安い自治体について

はじめに介護保険料で一番安い自治体についてご紹介していきます。

厚生労働省が公表している「第7期計画期間における介護保険の第1号保険料及びサービス見込み量等について」より、介護保険料が一番安い自治体を選びました。

【参考サイト:厚生労働省、第7期計画期間における介護保険の第1号保険料及びサービス見込み量等について】
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000207410.html

第7期計画期間(平成30年度~32年度)における介護保険料が一番安い自治体は、北海道にある音威子府(おといねっぷ)村です。

第7期計画期間における介護保険料は、3,000円となっています。

この介護保険料は第1号被保険者である65歳以上の方を対象としたものです。

音威子府は北海道の北部に位置し、四方を山岳に囲まれた盆地的な地形であるため、寒暖差が激しい特徴があります。

気温が低下する季節にはマイナス30度にまで達し、暑さが厳しい時期には気温が30度以上に上昇しますので、寒暖差の激しさがうかがえます。

また道内でも有数の豪雪地帯であり、降雪量が12メートルを超えることもあります。

平成30年時点の人口は770人で、昭和40年代を境に人口が減少しており、それにあわせて少子高齢化が進行しています。

平成22年時点での65歳以上の割合は24.7%です。

介護保険料で一番高い自治体について

介護保険料で一番高い自治体について

つづいて介護保険料で一番高い自治体についてご紹介していきます。

先ほど紹介した介護保険料が一番安い自治体と同様に、以下のサイトを参考に当該自治体を選出しました。

【参考サイト:厚生労働省、第7期計画期間における介護保険の第1号保険料及びサービス見込み量等について】
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000207410.html

第7期計画期間における介護保険料が最も高い自治体は、福島県の葛尾(かつらお)村です。

第7期計画期間における介護保険料は、9,800円となっています。

この保険料は65歳以上の第1号被保険者を対象としたものです。

葛尾村は福島県東部に位置し、天王山をはじめとした多くの山に囲まれている特徴があります。

天王山は山頂から富士山が見えると言われ、阿武隈山系の第二の秀峰です。

山頂の広場は村花であるつつじを楽しむことができ、村民の憩いの場となっています。

令和2年1月1日時点の人口は1,408人で、昭和60年より人口の減少が続き、平成29年時点で65歳以上の高齢者は36.9%です。

介護保険料で一番高い自治体については以上です。

次の項目ではなぜ自治体ごとに、介護保険料の差が発生するのかに関して、解説していきます。

なぜ?ここまで保険料に差がある理由とは

なぜ?ここまで保険料に差がある理由とは

第7期計画期間における、介護保険料が最も高い自治体は福島県葛尾(かつらお)村で、介護保険料は9,800円でした。

それに対し、同期間における最も介護保険料が安い自治体は北海道音威子府(おといねっぷ)村で、介護保険料は3,000円です。

音威子府村の介護保険料に対し、葛尾村の介護保険料は約3.2倍もの差があります。

なぜここまで介護保険料に差があるのかというと、自治体の高齢者や介護サービスの総利用額が、介護保険料に影響を及ぼすからです。

詳しい解説に移る前に介護保険制度の財源について、理解を深めるところからはじめましょう。

介護保険制度の財源は、以下の通りの構成となっています。

gg0594 表①

上図より介護保険制度の財源の50%が、被保険者から徴収される介護保険料によって、まかなわれていることが確認できます。

原則的に介護保険制度を運営するのにかかる費用、介護保険制度の財源が多ければ多いほど、介護保険料も増加する傾向にあります。

そして介護サービスを利用する人や、施設で暮らす人が増加すると、それに比例し介護保険制度の財源も増加していきます。

自治体における介護サービスを利用する人や施設で暮らす人の人数により、介護保険料の金額が決まるのです。

先ほど紹介した福島県葛尾村は、東京電力福島第一原発事故によって、避難区域に指定され、全村避難を余儀なくされました。

避難先での生活により体調を崩したり、農作業によって維持できていた筋力が低下したりし、要介護認定の申請が増加しました。

結果的に要支援・要介護認定者や介護サービス利用者が大幅に増え、それに合わせて介護保険料も増加してしまったと考えられています。

自治体ごとに、介護サービスを利用する人や施設で暮らす人が増加する要因は異なります。

しかし要支援・要介護認定者や介護サービスの利用者が増えると、介護保険料も高額になる傾向にあることが確認できます。

このままで大丈夫?今後の保険料について

このままで大丈夫?今後の保険料について

日本の人口が減少する中で、高齢者の総人口に占める割合が増加していくという予想が、厚生労働省より発表されました。

gg0594 表②

【参考サイト:厚生労働省、平成30年度 公的介護保険制度の現状と今後の役割 6ページ】

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000213177.pdf#search='%E4%BB%8B%E8%AD%B7%E4%BF%9D%E9%99%BA%E6%96%99+%E4%BB%8A%E5%BE%8C'

また2018年5月における、65歳以上の第1号被保険者が負担する介護保険料は、全国平均で5,869円と公表されました。

介護保険制度が始まった2000年と比較し、介護保険料が約2倍に増加したことになります。

今までの介護保険料の傾向、及び人口推移により、介護保険料をはじめとした介護にかかる費用の増加が予想されます。

そこで自治体によって、高齢者が要介護状態におちいるのを防ぎ、介護にかかる費用を抑制しようとする試みが行われています。

岡山市では、高齢者の状態が回復した事業所には成功報酬を支払い、市のホームページに当該事業所のことを紹介するようにしたのです。

この取り組みは国によっても行われ、平成30年度の介護保険改正によって、ADL維持加算が創設されました。

ADL維持加算は、通所介護(デイサービス)や地域密着型通所介護の利用者の心身状態が悪化するのを防ぎ、身体機能を維持できているかを評価し、算定を行います。

とはいえ少子高齢化により、現役世代の介護費をはじめとした社会保障費の負担が増加することが予想されている以上、適切な制度の整備を急ぐ必要があるでしょう。

まとめ

まとめ

65歳以上の介護保険料で一番安い自治体や高い自治体、介護保険料に差が生まれる理由に関して解説してきました。

自治体ごとの65歳以上の介護保険料について、理解が深められたのではないでしょうか。

65歳以上の介護保険料で一番高い自治体をまとめると

  • 第7期計画期間(平成30~32年)における介護保険料が一番安い自治体は、北海道音威子府(おといねっぷ)村で、介護保険料は3,000円である
  • 第7期計画期間における介護保険料が最も高い自治体は、福島県葛尾(かつらお)村で、介護保険料は9,800円である
  • 自治体における要支援・要介護認定者の数や、介護サービスの利用者、施設で暮らす人の人数に応じて、介護保険料が変化する傾向にある

ということがあります。

介護保険料は自治体によって格差がありますが、高額であるからといった理由で介護保険料を納めないということはできません。

また将来介護サービスの利用予定がなくとも、40歳を迎えれば介護保険料が徴収されます。

介護保険制度は社会全体で介護が必要な高齢者を支えるための制度ですので、金額に関わらず、介護保険料を納付するようにしたいところです。

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