高齢者の方にとって、介護施設でのイベントは大きな楽しみであるとともに、生活の質を向上させる大切な意義を担っています。
そのため、出来るだけ多くの利用者の方が楽しめるイベントを、できるだけたくさん開催してあげたいと思うもの。
反面、施設の状況によって、できる行事やできない行事があったり、アイデア切れになることもあります。
そこで今回は、介護施設でのイベントの立案のコツ、そして代表行事を併せてご紹介します。
介護施設行事と生活の質(QOL)の関係
私達が幸せに生きるためには、生活の中のメリハリが大切ですね。
楽しい、うれしいという感情、忙しい中の充実感や満足感などは生活の質を上げてくれます。
高齢になると外へ出かけたり、人との交流が少なくなり、毎日の生活がマンネリ化しがちです。
そのため、介護施設で行われる様々なイベントは、沢山の人との交流や季節を感じるよい機会であり、高齢者の方の生活にメリハリを与えることでしょう。
普段会わない人と話し、楽しい時間を過ごすことは、身体的・精神的にリフレッシュできる時間です。
笑ったり美味しいものを食べることで、リラックスし安心感を感じることができます。
高齢者の生活の質を高めるために、介護施設で行われる行事はとても重要な役割を担っているのです。
介護施設行事が思いつかない!立案方法をご紹介
毎月一度は施設で行事を行いたい!そう思っていても、なかなかアイデアが浮かばないという時もありますよね。
施設によって、自立した利用者が多いのか、車いすの人が多いのかなど、様々な状況があります。
できるだけ多くの利用者が楽しめるよう、イベントの立案方法を考えてみましょう。
その① 季節から立案する
まずは、季節に合ったイベントを考えてみましょう。
幸い日本は四季のある国です。
冬はお正月やクリスマス、春はお花見、夏は夏祭り、秋は収穫祭など、各シーズンのイベントがあります。
カレンダーを眺めて毎月の行事を考えてみましょう。
その② 利用者の意見を反映して立案する
利用者に意見を聞いてみてもよいでしょう。
過去に楽しかったイベントや、昔懐かしい行事など、毎日の会話の中に、アイデアのヒントが隠れています。
その③ 対象者を絞って立案する
施設の利用者全員が楽しめる行事は理想ですが、毎回となると負担が大きい場合があります。
時には、対象者を絞って立案してもよいのではないでしょうか。
興味がある人、参加したい人は参加しましょうというスタンスであれば、「全員が楽しめるもの」と難しく考えずに企画できます。
その④ 特別な日は必ず立案する
今日は特別な日、カレンダーをじっくり眺めてみましょう。
節分、ひな祭り、バレンタインデー、子供の日、敬老の日、クリスマスなど、お祝いの日がたくさんあります。
ハロウィンなど海外のイベントを取り入れても楽しいものです。
また、利用者一人一人の誕生日は絶対に外せない特別な日です。
いつも一緒にいる施設のみんなからお祝いされれば、お祝いされた人はもちろんうれしく、お祝いする方も歌を歌ったり一緒にケーキを食べたりして、楽しい時間となるでしょう。
季節に合った行事とは?
その① 春
- ひなまつり
- お花見
- ホワイトデー
- お彼岸
- 端午の節句
- 母の日
その② 夏
- 納涼会(夏祭り)
- 七夕まつり
- 父の日
その③ 秋
- お月見
- 敬老の日
- 運動会
- 紅葉狩り
- ハロウィン
その④ 冬
- クリスマス
- 冬至
- 大晦日
- お正月
- 新年会
- 七草がゆ
- 鏡開き
- 節分
- バレンタインデー
まとめ
毎日の生活が単調になりがちな高齢者の方にとって、介護施設でのイベントは大きな楽しみです。
人と一緒に楽しい時間を過ごすことで社会的なつながりを感じ、生きがいを見出し、生活の質を向上させることができます。
季節の行事などをうまく利用して、意義あるイベントをできるだけたくさん開催してあげたいものです。