要介護度が高まってくると、ベッドの上で過ごす時間が長くなっていきます。
防水シーツは利用者が快適に過ごすためにはもちろん、介護する側にとってもメリットのある便利な介護用品の一つです。
この記事では、防水シーツを利用することのメリットや、その種類や選び方、おすすめの防水シーツをご紹介します。
介護用品の防水シーツを使うメリット
防水シーツは、要介護者と介護者双方にとってメリットがあります。
・ダニ対策
健康な人でも布団のダニ対策に気を遣うものですが、介護度が上がりベッドの上で過ごす時間が長くなった高齢者にとって、ダニ問題は深刻です。
ダニやカビは様々な皮膚疾患の原因となり、要介護者の身体状態を悪化させる可能性があります。
防水シーツは、湿気を通さず、かつ、ダニの栄養分となるフケや垢が布団の中にたまることを防ぐため、ダニの繁殖を防ぐ役割も持っています。
また、仮に布団にダニが住み着いていても、防水シーツで覆うことでダニが表面に出てきて肌に悪影響を与えることも防ぐことができます。
・洗濯の負担軽減
介護者にとって、尿もれによるシーツや布団のお手入れは体力のいる作業の一つですね。
お天気が悪い日には乾かなくて困りますし、シーツの交換も頻繁になると足腰に響きます。
そこで、防水シーツを使えば、万が一尿漏れでよごれてしまっても布団までよごれることはないので、洗濯の負担を軽減することができます。
防水シーツは、速乾性に優れたつくりのものも多いので、早く乾くというメリットもあります。
介護用品の防水シーツの種類と選び方
防水シーツにはいくつかの種類があります。
介護の状態により使いやすいものとそうでないものがありますので、よく確認して選びましょう。
1.撥水タイプか防水タイプか
防水シーツをよく見ると、「撥水」と「防水」があり、混同しがちです。
撥水タイプとは、表面がビニールなどでコーティングされているものです。
「水分を通さない」ことはよいのですが、その水分が「表面にたまる」状態になります。
このタイプは、殺菌清掃がしやすく医療機関での使用に向いています。
しかし、介護の面からいうと、濡れた時点ですぐに気づき交換できる体制が整っていればよいのですが、そうでなければ使いにくいです。
撥水加工により水分が表面にたまるので、水分が布団にしみこむことを防ぎますが、逆に寝ている本人の衣類が湿ってしまうというデメリットがあるからです。
防水タイプは、表面から水分を吸収して裏面や中心の生地で防水するタイプです。
シーツの表面の生地で一旦水分をしっかり吸収するため、撥水タイプのように水分が表面にたまることなく、寝ている人の衣類も濡れないという作りです。
表面は肌触りのよい生地でできていることが多く、伸縮性もあります。
裏面の生地は、コーティング加工とラミネート加工があり、ラミネート加工の方がより透湿性が高く快適と言われています。
2.防水シーツの形
・部分タイプ
部分タイプとは、マットレスや布団の一部分をカバーするサイズの防水シーツです。
サイズは、145㎝×90㎝程度の横長ものが多く、病院や介護施設でよく使われています。
利用者の腰が当たる部分に、マットレスに対して十字型になるように敷きます。
両端をマットレスの下に巻き込むため、寝ている時にずれることはありません。
比較的介護度が低くベッドを離れる時間が長い人や、ベッドの上で動きが少ない人に向いています。
また、おむつと併用し、シーツまで濡れるほどの失禁が少ない人におすすめです。
・全面タイプ
マットレスや布団の全面(表面)をカバーするタイプの防水シーツです。
四隅にバンドがついていて、マットレスや布団にひっかけずれ落ちを防止します。
表面全体をカバーするので汚れを防止し、衛星面でも優れています。
ベッドの上で動きが激しい人でもずれにくいというメリットがあります。
・ボックスタイプ
マットレスや布団をすっぽり覆うタイプです。
箱型に作られているため、厚みのあるマットレスのサイドもカバーすることができ、全体を防水シーツで覆って汚れから守ることができます。
レンタルのマットレスを利用している人におすすめです。
ただし、洗濯に手間がかかるというデメリットがあります。
箱型の防水シートのため、脱水時に水が角にたまってしまい脱水しきれないことがあるのです。
干す時も同じで、角に水がたまった水分が渇くのに時間がかかります。
おすすめの防水シーツ
その① おすすめ1 安心シーツ
表面がパイル地、裏面がラミネート加工の防水シーツです。
ラミネート面がきっちり防水すると同時に、表面はパイル地のため、汗を吸収し快適に保ちます。
四隅にゴムバンドがついていてずれを防止します。
その② おすすめ2 パイル防水シーツ
おむつをしている方の場合、尿漏れにより布団を汚してしまうことがあります。
この防水シーツは、腰の部分に敷くタイプのシーツです。
145×90㎝というサイズで、取り換えが簡単。
防水加工で尿を通さず、表はパイル時なので、汗をシッカリ吸収します。
その③ おすすめ3 防水シーツ部分タイプ
部分タイプの防水シーツです。シーツ交換やお洗濯が簡単なので、寝たきりで体を動かすことが少ない方におすすめです。
表面はパイル地のため汗を吸収して快適に過ごせます。
3枚セットでお得です。
その④ おすすめ4 あんしんスムース防水シーツ
ボックス型で装着が楽な防水シーツです。
マットレスを全面覆うタイプで安心感があります。
スムースニット素材で柔らかくすべらかな肌触り。汚れが落ちやすく軽量素材のため、早く乾きます。
ラミネート加工で水分をシッカリカットします。
その⑤ おすすめ5 マモルくん ムレを逃すサラッと防水ボックスシーツ
一日のうちで一番長い時間を過ごす布団やベッド。
上手に湿気対策をしないとカビやダニの温床となり、皮膚疾患の原因となります。
透湿性と防水性の最適なバランスから生れたマモルくんは、防水シーツによるリスクを減らす新機能性寝具です。
ハウスダスト、ダニ、液体、汚れ、細菌を完全遮断しマルチに使えるシーツです。
まとめ
防水シーツは、ベッドの上で過ごす時間が長い要介護者の方々が、少しでも快適に過ごすために必要な介護用品の一つです。
いろいろな種類があるので、その違いをよく理解し、介護者と要介護者双方にとって最適なものを選びましょう。