介護ベッドは、利用者がベッドの上で過ごすことが多いため、清潔を保つため頻繁にシーツ交換をしなければなりません。
介護する側としてはできるだけ素早く、そして利用者が快適に過ごせるようにすっきりと整えたいものです。
そこで今回は、上手な介護ベッドのシーツ交換方法をお伝えし、併せておすすめの介護ベッドシーツもご紹介します。
介護ベッドのシーツ交換の手順
その① 必要物品の準備
シーツ交換を始める前に予め必要なものを準備しておくと、手際よくシーツの交換ができます。
基本的には新しいシーツがあればよいのですが、使用済みのシーツを始め、その他にも洗濯物がでますので、それなりの用意をしてから始めましょう。
- 交換する必要のあるリネン類
- 洗濯物入れ
- ベッドブラシ
その② ベッド上でシーツを広げる
シーツをベッドの上に広げます。小さくたたんであるシーツをまずベッドの中央に置き、両サイドに均等に垂れるように広げていきます。
枕元と足元には、ヘッドボード、フットボードがあることが多いので、シーツは少しずつ余った状態になっています。
その③ シーツをベッドの下に入れていく
まず、頭側を処理します。
シーツをマットレスの頭側にかけ、マットレスを折り上げてシーツを下向きに引っ張ります。
マットレスを下ろすとシーツが引っ張られ、しわなく仕上げることができます。
足側も同様に、マットレスを折り上げながら、シーツを下向きに引きます。
マットレスを下ろすと、シーツが引っ張られてきれいに仕上がります。
マットレスの横に周り、角の三角コーナーを仕上げ、続いて横全体をマットレスの下に入れていきます。
横のシーツは両手でつかみ下向きに引っ張ると、シーツのよじれがなくなります。手の甲を上にしてマットレス下に入れ込みます。
真ん中、両サイドの三か所で、順番に行います。
その④ 三角コーナ等を作りキレイに仕上げる
シーツを交換したときのきれいなベッドメイキングのサインは、マットレスの角の三角コーナーです。
マットレスを横から見た時(厚みの部分)角の部分に、折りたたんでマットレスの下に入れ込んだシーツのラインが見えます。
このラインがマットレス上面のラインに交わり三角を作るため、三角コーナーと呼ばれています。
ホテルや病院はもちろん、介護施設でも必要とされる基本的なスキルです。
三角コーナーを仕上げるとき、まず、サイドに垂れているシーツの裾を下から上に上げます。
この時、シーツの角の部分が三角形になりますが、この一辺とベッドの脇のラインが90度に交わるように調節します。
90度になった状態で、シーツの上の部分をベッドの上におろします。
シーツの三角形の部分のうち、ベッドの下に垂れている部分をマットレスの下に入れ込みます。
今、入れ込んだ部分を左手で押さえ、ベッドの上にたたんである部分を、かぶせるようにおろし、マットレスの下に入れ込みます。
シーツをマットレス下に入れ込む時には、手の甲を上にして入れ込むと、きれいに入ります。
足元も同じように三角コーナーを処理します。
(参考) https://www.shimazo3.com/entry/2019/04/18/233159
介護べッドのシーツ交換をする際の注意点
その① シーツにしわを作らない
高齢者、要介護者の健康状態によっては、シーツの小さなしわの一つでも体に大きな負担となる場合があります。
ベッドの上で過ごす時間が長い人は特に体が圧迫され、褥瘡や床ずれを起こしやすいのです。
シーツの小さなしわもその原因となるため、しわがないようにシーツを敷くことが大切です。
その② シーツをピンと張りすぎない
しわがないようにと意識するあまり、シーツを強く引っ張ってマットレスの下へ巻き込こもうとすることがあります。
しかし、シーツをピンと張りすぎることはよくありません。
あまり強く張ってしまうと、マットレスのクッション性を生かすことができず、逆に体に対して圧力がかかってしまうからです。
シーツはしわをしっかり伸ばしながらも、マットレスにきっちりと沿っていて、「張り過ぎない」状態が理想です。
その③ 裏表を正確に
介護用に使うシーツは、防水シーツであることが多いです。
防水シーツは裏表があり、正確に設置しないとその効果を得られないどころか、利用者に不快感を与えてしまったり、健康状態を悪化させてしまうことがあります。
多くの場合、防水シーツの表面はパイル地など汗を吸収し肌触りの良い素材、裏面がツルツルとした防水加工素材になっています。
これを逆に敷いてしまうと、水分がシーツの表面にたまり、利用者の体や掛布団なども湿ってしまいますので、間違えないようにしましょう。
その④ シーツを静かにはずす
マットレスからシーツを外す時には、静かにはずします。
外側から中側へ静かに丸め込むようにしながら外すとよいでしょう。
こうすることで、シーツの上のほこりやダニが空気中に舞い上がることや、シーツの汚れがマットレスに着くことを防ぎます。
忙しいと、つい一気に剥がすように引っ張ってしまいますが、シーツの上には目に見えない汚れやほこりが散乱していることを忘れないようにしましょう。
簡単にセッティングできる介護べッドシーツをご紹介
その① 介護用楽々ボックスシーツ
厚み8~13㎝のマットレスに対応のボックスシーツです。
ゴム付きで取り付け、取り外しが簡単。吸湿性の高い面100%で、汗をシッカリ吸い取り、肌の弱い人も安心して使用できます。
その② ネムール ボックス型シーツ
介護ベッドにぴったりと合うサイズのボックスシーツです。
全周ゴム付きでずれにくいというメリットがあります。
取り外しや取り付けも簡単です。厚み25cmのマットレスまで対応できます。
その③ マモルくん 防水ボックスシーツ
高機能寝具のマモルくん。
通気性の良い蒸れない防水・防ダニシーツです。
ボックス型で様々な厚みの寝具に対応。伸縮性野すぐれた全周ゴム仕様で、取り付け、取り外しが簡単で、見た目もすっきりとしています。
まとめ
介護ベッドの交換を手際よく進めるためにはいくつか気を付けることがあります。
準備をしっかりし、大切なポイントを頭にいれて進めれば、快適な状態のベッドメイキングを素早く行うことができます。
また、使いやすいシーツを選ぶことで負担を軽くすることができるでしょう。