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パーキンソン病なら介護度はどれぐらいになる?介護施設への入所は可能?

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パーキンソン病なら介護度はどれぐらいになる?介護施設への入所は可能?

パーキンソン病は高齢者に多くみられる病気です。

症状によっては介護が必要となることから、介護度はどうなるのか、介護施設には入れるのかなど、疑問がでてくるものです。

パーキンソン病では、その症状により要介護度が決められ、介護施設にも入所できます。

今回は、パーキンソン病の症状と介護度について、詳しくお伝えしていきます。

そもそもパーキンソン病とは?

そもそもパーキンソン病とは?
パーキンソン病は、体に障害があらわれる病気です。

脳の異常が原因で、比較的高齢者に多い病気です。

その① パーキンソン病の症状について

パーキンソン病の代表鉄器な症状は、以下の4つです。

1. 動作が遅い・少ない・小さい

歩く速度が遅くなる、歩幅が狭くなる、腕の振りが小さくなります。

2. 手足が震える

安静にしている時など、手や足が細かく震えることがあります。

3. 筋固縮(きんこしゅく)

医師など第三者が患者さんの腕や足を動かそうとしたとき、関節がカクカクする抵抗を感じます。

4. バランスが取れない(姿勢反射障害)

体のバランスを崩したとき、姿勢を立て直すことができず、転倒してしまいます。

このほかにも、精神症状や自律神経障害も発症します。

具体的には、抑うつ、認知症、幻覚、頭痛、嗅覚障害、睡眠障害、起立性低血圧、便秘、頻尿などがあります。

その② パーキンソン病の進行の特徴について

パーキンソン病は急激に症状が悪くなることがなく、ゆっくりと進行する病気です。

発症すると何年もかけてゆっくりと進行し、以前は「10年経つ頃には寝たきりになる」といわれていた病気です。

しかし、最近は医療の発達に伴い効果的な治療薬が開発され、発症しても長い間安定した状態を保つことができます。

その③ パーキンソン病になる理由について

パーキンソン病の原因は、脳内のドパミン神経の減少です。

人が体を動かすとき、自分の意思通りに体を動かせるよう、脳から体に運動の指令が出されています。

この時、脳内から体の筋肉や神経までその指令を伝えるものが、「ドパミン」と呼ばれる神経伝達物質です。

ドパミンは、脳の奥にある「黒質」のドパミン神経というところで作り出されます。

そして、線条体に送られ、運動を調整する指令を大脳皮質へ出します。

そして、大脳皮質から全身へと、その指令を伝えていきます。

パーキンソン病になると、このドーパミン神経が減少し、ドーパミンが十分に作られません。

そのため、脳からの運動指令が体にうまく伝わらず、障害が現れるのです。

出典:日本メジフィックス株式会社 https://www.nmp.co.jp/public/pk/index.html

パーキンソン病ならどれぐらいの介護度になる?ヤール重症度分類から考える

パーキンソン病ならどれぐらいの介護度になる?ヤール重症度分類から考える
パーキンソン病の人は、介護保険でどの程度の支援を受けることができるのでしょうか。

パーキンソン病の進行度合いを知る目安として「ヤール重症度分類」があります。

軽度の1度から重度の5度まで分類されています。

しかし、「ヤール重症度分類」と介護保険の「要介護状態区分」は、リンクしていません。

パーキンソン病の症状は幅広く、日常生活への支障も人により異なる傾向にあります。

認知症を併発する人、しない人などもあり、その判断は、介護保険認定調査に委ねることになります。

「ヤール重症度分類」、厚生労働省による「生活機能障害度」、そして介護保険の「要介護状態区分」を比較してみると対象となる身体状態がわかりますので、自分(家族)の要介護度を予測する上で参考になります。

その① 【軽度・1度】症状が片側の手足のみ

ふるえや筋肉のこわばりが、片側の手足のみにみられる段階です。

日常生活への影響はごく軽度とされており、介護保険では要支援1か2に相当するでしょう。

その② 【中度・3度】歩行障害の出現

歩行障害や姿勢反射障害現れ、姿勢やバランスが保ちにくくなります。

倒れそうになった時、姿勢絵を直すことができず、転倒してしまいます。

自立した日常生活を送ることはできますが、活動はやや制限されます。

介護保険では、一部介助が必要とされる、要介護1や2が目安です。

その③ 【重度・5度】一人で立てない

一人で起き上がったり、歩いたりできなくなります。

車いすや寝たきりの生活を余儀なくされ、全面的介助が必要です。

介護保険では、要介護5に相当します。

その④ ヤール重症度分類

1度 : 症状が片側の手足のみ。日常生活への影響はごく軽度。

2度 : 症状が両手の手足。多少の不便はあっても、従来通りの日常生活が可能。

3度 : 歩行障害や姿勢反射障害あり。
    自立した日常生活を送ることができるが、活動はやや制限される。

4度 : 両側の手足に強い症状があり、自力での生活が困難。介助が必要。

5度 : 一人で立つことができず、車いすや寝たきりの生活に。全面的介助が必要。

パーキンソン病でも介護施設に入所できる

パーキンソン病でも介護施設に入所できる

パーキンソン病の人も、介護施設に問題なく入居できます。

介護施設の入居条件は、「65歳以上の介護認定者」が一般的ですが、パーキンソン病は厚生労働省により特定疾病と指定されており、40歳~65歳未満の人でも入居可能です。

パーキンソン病は、その進行とともに運動障害が増えていく傾向にあり、常に転倒の危険性があり、食事にも時間がかかります。

うつ傾向も強くなる傾向にあり、パーキンソン病について理解のある施設を選ぶことが大切です。

まとめ

まとめ
パーキンソン病は、脳の異常から運動機能に障害が出る病気です。

高齢者に多く、状態によって介護が必要になります。

介護保険の対象となりますので、介護認定を受け、適切な介護サービスを受けられるようにしましょう。

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