65歳になると介護保険証が全員に交付されます。
今まで使ったことのない介護保険証が突然届くので、どうやって使うの?書いてある内容がよくわからないという人も多いのではないでしょうか。
いざ必要になったときに困らないよう、内容を理解しておきたいですよね。
この記事では、介護保険証の見方を詳しくご説明しますので、確認してみてください。
被保険者の欄を確認しよう
介護保険証の一面には、被保険者の情報が記載されています。
その① 番号
番号とは、介護保険被保険者番号です。
各人が個別に持つ番号で、個々の情報がこの番号により管理されます。
その② 住所
被保険者の現住所が記載されます。
誤りがないか確認しましょう。
その③ 氏名
被保険者の氏名が記載されます。
漢字など、誤りがないか確認しましょう。
その④ 生年月日
被保険者の生年月日が記載されます。
誤りがないか確認しましょう。
介護保険証の交付について
介護保険証は、65歳以上の方全員に交付されます。
交付のタイミングは、65歳に到達する月(誕生日が1日の場合のみ前月)です。
65歳以上の新規転入者に関しては随時交付しています。
ただし、介護保険証が交付されただけでは介護保険を使うことができないので注意が必要です。
実際に介護保険を利用する場合は、要介護認定の申請をし、その認定を受けなければなりません。
40歳から64歳の方の場合は、要介護認定を受けたとき、または、被保険者証交付申請書を提出したときに交付となります。
保険者番号と保険者
一面下部には、保険者番号と保険者が記載されています。
介護保険制度は国民健康保険と同じ様に、市区町村によって運営されています。
そのため、この保険者とは市区町村であり、保険者番号はその番号です。
要介護状態区分
要介護状態区分とは、その人の介護度の状態を表します。
要介護状態といっても、その状態や度合いには大きな幅があります。
そのため、その人がどような介護やサポートが必要か、その人の介護にどのくらいの時間が必要かなどを定期的に審査することになっています。
要介護状態区分は、要支援1~2、要介護1~5の7段階に分かれており、その段階によって利用できる介護保険の限度額が定められています。
介護保険証の認定日
介護保険を実際に利用するためには、まず、市区町村に要介護認定の申請をし、調査員による要介護認定調査を受ける必要があります。
この認定調査の結果、要介護認定の可否や要介護度について判定されます。
要介護認定が下りて初めて介護保険を利用することができるのですが、認定の有効期間は、要介護認定の申請をした日に遡ります。
記載されている介護保険の認定日も、申請した日となります。
認定の有効期限
認定の有効期限とは、要介護認定調査で判定された現在の要介護度の有効期限です。
要介護度認定調査は原則として12カ月ごと(新規・変更申請の場合は6か月ごと)に行われ、その人の要介護状態を見直していきます。
そのため、この認定の有効期限は原則として12カ月(新規・変更の場合は6か月)になります。
介護保険証自体には、有効期限はありません。
区分支給限度基準額
介護保険を利用すると、受けた介護サービスにかかった費用のうち、自己負担分は1割(収入によっては、2割か3割)で済みます。
つまり、残りの9割(収入によっては7割か8割)が、介護保険からの給付によってカバーされています。
しかし、介護保険からの給付には上限が定められており、この上限を超えると、全額自己負担となってしまいます。
ここに記される区分支給限度基準額は、1割(収入によって2割か3割)で済む自己負担額の上限額。ここまで使いきってしまったら、それ以上は、全額負担と考えるとよいでしょう。
なお、区分支給限度基準額は、要介護度によって異なります。
介護認定審査会からの意見
認定調査の結果、必要とされた場合、介護認定審査会からの意見が記載されます。
状況によってサービスの種類が指定されることがあり、その場合には指定されたサービスのみが利用可能となります。
保険料の滞納がある場合の利用制限について
介護保険料を滞納していると、介護保険の利用制限を受けることがあります。
その場合、それについての情報が記載されます。
居宅サービス計画書等を作成する事業所名
訪問介護やデイサービスなど、居宅サービスや介護予防サービスの計画を依頼している事業所があれば、記載されます。
担当のケアマネージャーが所属する事業所名になります。
自分で計画した場合は、自己作成と記載されます。
施設サービスの名称や入所日等
施設サービスを利用するときには、その利用状況について記載されます。
介護保険施設など施設の種類や名称、入退所年月日が記されます。
まとめ
介護保険証は65歳になると全員に配布されます。
健康な方ですとこれまであまり意識したことがなく、記載内容もわかりにくいかもしれませんね。
しかし、介護はいつどのような状態で始まるかわかりませんので、これを機会に介護保険についても情報を得ておくと安心ですよ。