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介護休暇や介護休業を取得する場合の挨拶やマナーについて

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介護休暇や介護休業を取得する場合の挨拶やマナーについて
家族の介護を理由に取得できる介護休暇や介護休業は、労働者に認められた権利です。

やむを得ない理由による休職であるとはいえ、仕事を一定期間休むことに対して、ネガティブな感情を抱いてしまう、職場の人がいるかもしれません。

しかし周囲への気配りや挨拶で、復職後も人間関係を円滑に築くことは可能です。

今回は介護休暇や介護休業を取得する場合の、挨拶やマナーに関して解説していきます。

介護休暇や介護休業を取得予定の方や、介護休暇・休業について興味がある方は、ご参考になさってください。

介護休暇を取得することは職場に迷惑を掛ける?

介護休暇を取得することは職場に迷惑を掛ける?
介護休暇は家族に介護が必要になったときに、取得することが可能です。

事業主は介護休暇の申請を拒否することはできず、それを理由に解雇することも不可能となっています。

介護をしながら働き続けることができるよう、定められた労働者の権利が介護休暇なのです。

しかし介護休暇を取ることにより、上司や部下、同僚に業務の引継ぎ・代理が必要なことから、休暇取得前と比較し、他のスタッフの業務量が増加する可能性があります。

しかし後ろめたさや負い目を、必要以上に感じることはありません。

また介護休暇の取得前後で、周囲に一定の配慮をすることにより、スムーズな人間関係の構築につながります。

まずは介護休暇を取得する前に、配慮しておきたいことから確認していきましょう。

その① 介護休暇を取得する前に周囲に配慮すること

原則的に介護休暇を取るその日に、直属の上司へ申請することにより、取得することが可能です。

介護休業と異なり、介護休暇は取得する日よりも以前に、申請する必要はありません。

しかし介護休暇の取得は他の職員への引継ぎや、勤務形態の変更の必要が迫られる可能性があります。

これらの理由から、日にちには余裕を持って、休暇の申請を行いたいところです。

業務の引継ぎや代理が必要な場合は、業務内容をまとめた書類を用意し、担当スタッフへ伝えておけば、当該職員はスムーズに業務を進めることができるでしょう。

業務内容を事務的に伝えるだけでなく、業務の代理や勤務形態の変更に応じてくれたことに対し、感謝の言葉を述べることをおすすめします。

また社外の取引先や協力企業で付き合いがある人には、介護休暇を取得した日に不在となり、別の職員が担当する旨を伝えておくのも、配慮しておきたいことの1つです。

以上が介護休暇を取得する前に、周囲へ配慮しておきたいことです。

次に介護休暇を取得した後に、周囲へ配慮しておきたいことについて解説していきます。

その② 介護休暇を取得した後に周囲に配慮すること

介護休暇を取得したのちは、すぐさま直属の上司や業務を代行した職員へ、挨拶したいところです。

介護休暇を取得する前と同様に、挨拶とともに感謝の言葉を忘れずに付け加えましょう。

介護休暇は1年度を通し、最大で5日間取得することが可能です。

要介護状態のある家族が2人以上いる場合は、介護休暇を取得できる日数は10日となります。

要介護状態の家族が、短期間で介護が必要ないほどに心身状態が回復することは考えにくく、定期的な介護休暇の取得が予想されます。

定期的に業務の代理や、勤務形態の変更をお願いするかもしれないことを、周囲に周知しておくと、よりスムーズに介護休暇を再取得することができます。

介護休業後の挨拶について

介護休業後の挨拶について
前の項目で解説した介護休暇とは異なり、介護休業は1年度を通し、最大で93日間取得することができます。

また介護休業は同じ年度内であれば、3回まで分割取得が可能です。

介護休業を取得するとなると長期間、業務の代理や勤務変更の必要性があり、復職後はすぐさま挨拶を行うことをおすすめします。

はじめに復職後の挨拶は誰にしたらよいかについて、解説していきます。

その① 復職の挨拶は誰にする?

復職の挨拶は、原則的に直属の上司へ行うのが適切です。

というのも会社の規模やポジション、役職によって、職場の環境は大いに変化するためです。

大企業であれば、社長をはじめとした取締役に挨拶をするのは困難です。

一方で小規模な企業であれば、社長や役員へ直接挨拶をすることが可能です。

これらのことを踏まえ、直属の上司であれば、職場の環境に左右されず挨拶をすることができます。

復職後に勤務部署が異なる場合は、新しく上司になる人だけでなく、移動前の元上司へ挨拶を行う方がよいです。

上司への挨拶が済んだら、同僚や業務の代理を行った、スタッフへの挨拶も忘れてはなりません。

社内だけでなく、社外の取引先や関連企業で付き合いがある方にも挨拶を行えば、復職した後スムーズに業務に取り掛かることができるでしょう。

その② 挨拶のタイミングは?

挨拶のタイミングは出社した後、業務に取り掛かる前です。

職場のスタッフは前もって、復職する日にちを通達されているのが常となっています。

しかし挨拶もなしに業務を始めると、悪い心象を抱く人がいることを、胸に留めておく必要があります。

出社直後に挨拶をする機会が得られない場合は、勤め先に朝礼があるのであれば、その機会にあらためて復職の挨拶を行うとともに、復職に関する報告を行います。

挨拶や復職に関する報告の内容は次の項目で紹介しますので、そちらを参考になさってください。

いずれにしろ可能な限り早いタイミングで、社内のスタッフに対し、復職の挨拶を済ませておくことを強くおすすめします。

社外への挨拶は、直近で直接会う機会があればその時に、ないのであれば、メールや電話にて、復職の挨拶を行うとよいでしょう。

その③ 挨拶の内容は?

挨拶の内容は、大きく分けると3つになります。

1つ目は復職に至った理由です。

介護が必要である家族の具体的な心身状態や、休職中に行っていた介護に関して報告する必要はありません。

他の家族や公的な介護サービスの利用によって、復職が可能になった等の報告に留めます。

2つ目が介護休業中の配慮に対しての感謝と謝罪です。

介護休業を取得したことや、復職が可能になったことについて、感謝を伝えます。

このとき他の職員が業務を引き継いだことや、勤務変更したことについての感謝も、触れておくことをおすすめします。

あわせて介護休業を取得したことに際し、業務量が増加したことについての謝罪を付け加えるとよいです。

3つ目が復職したあとの抱負です。

復職にあたり、業務に励んでいく等の言葉を最後に添え、復職の挨拶としましょう。

まとめ

まとめ
介護休暇は周囲に迷惑をかけるのかや、介護休業後の挨拶を解説してきました。

介護休暇や介護休業を取得するときに、気を付けたいことに関して、理解が深められたのではないでしょうか。

介護休暇や介護休業を取得する場合の挨拶やマナーについてまとめると

  • 介護休暇や介護休業は、家族に介護が必要になった労働者が、介護をしながら就労し続けるための権利である
  • 介護休暇や介護休業を取得する際は、必要以上に負い目や後ろめたさを感じる必要はない。また職場の上司や部下、同僚に対して、感謝と謝罪の気持ちを伝えるようにしたい
  • 介護休業を取得したのちに、復職するときには出社後、できるだけ早いタイミングで直属の上司へ挨拶を行う。朝礼がある勤め先であれば、朝礼にて復職に関する報告を行うようにする

ということがあります。

介護休暇・介護休業は、労働者に与えられた権利です。

しかし権利であるからと言って、介護休暇・介護休業を取得したときに、周囲への配慮をしなくてもいいということではありません。

介護休暇・介護休業を取得した後、勤め先の人々との人間関係をスムーズにするためにも、配慮や挨拶を欠かさずに行いましょう。

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