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在宅での介護問題のひとつ家族の『介護負担』はどこまで軽減できる?

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在宅での介護問題のひとつ家族の『介護負担』はどこまで軽減できる?
在宅での介護は程度の違いはあれど、主介護者やその家族に身体的・精神的な負担がかかります。

限界を超えた身体的・精神的な負担は介護疲れにつながり、高齢者虐待をはじめとした事件・トラブルに発展してしまうかもしれません。

今回は在宅で行う介護では、どのような負担が伴うのかとともに、身体的・精神的な疲労を解消する方法に関して、解説していきます。

在宅での介護に行き詰まりを感じている方や、在宅介護における負担の解消方法について興味がある方は、ご参考になさってください。

在宅での介護問題の一つは家族の介護負担が大きいこと

在宅での介護問題の一つは家族の介護負担が大きいこと
まずは在宅介護における家族の負担について、確認するところからはじめましょう。

在宅介護における家族の負担は、精神的な疲労と肉体的な疲労にわけることが可能です。

その① 介護負担となる原因 精神的な疲労

在宅介護がはじまると、慣れない介護や自分の時間が持てなくなること、心が休まるときが少なくなることなどの要因から、精神的な疲労が蓄積されていきます。

また夜間のトイレ介助やオムツ交換で、睡眠時間を確保できず、精神的に追い詰められてしまうケースも見受けられます。

要介護者が認知症を患っている場合では、昼夜逆転した要介護者の生活スタイルにあわせる必要に迫られます。

これは認知症を患ったことにより、要介護者の時間感覚が薄くなり、生活スタイルが変化してしまうためです。

家族間だけでなく、外部の人間とのやりとりを原因とし、精神的な疲労が積み重なることも考えられます。

介護サービスを利用し始めると、ケアマネージャーや介護施設のスタッフ、行政の人などとの付き合いが始まります。

人間同士の付き合いですので、それらの人々との相性があわず、頭を悩ませるケースが見られます。

さらに在宅介護はいつ終わりが来るか、予想が付きにくい点も精神的な疲労の原因として挙げられます。

原則的に年を重ねるごとに要介護者の心身状態は悪化し、介護の必要性が増します。

在宅介護の終着点の1つに施設入所が挙げられますが、申し込みから入所までの期間が年単位であることも、珍しくはありません。

その② 介護負担となる原因 肉体的な疲労

次に肉体的な疲労についてです。

衣類の脱ぎ着やお風呂・トイレの手伝い、移動時のサポートなど、介護を行うには多くの場面で体力を必要とします。

要介護者がある程度自由に体を動かせる方であれば、介護者の肉体的な負担を軽減できるでしょうが、いずれにしろ日常的な介護は身体的な疲労が伴います。

また先ほど紹介したように、夜間も介護を行わなければならないケースでは、十分に睡眠を取ることが出来ず、体力を十分に回復できないまま、翌日を迎えることになるでしょう。

以上が介護負担となる肉体的・精神的疲労についてです。

在宅介護は長期間になるケースが見られ、疲労を解消しつつ、長い目で介護と付き合うことが必要不可欠です。

次の項目では精神的な疲労を解消する方法に関して、解説していきます。

精神的な疲労を解消する方法

精神的な疲労を解消する方法
今回は3つの精神的な疲労を解消する方法を、ご紹介していきます。

精神的な余裕がなくなると正常な判断が出来なくなり、介護に関する事件やトラブルに発展してしまうかもしれません。

可能であれば精神的に追い詰められる前に、今回紹介する解消法を試したいところです。

その① 身近な相談窓口を理解しておく

1つ目が身近な相談窓口を理解しておくことです。

要介護者、介護者がともに安心して在宅介護を継続するためには、介護に関する専門家の助けは必要不可欠です。

介護について相談する窓口は、役所の介護保険担当課や、地域包括支援センターが挙げられます。

地域包括支援センターは、地域に居住する高齢者をサポートすることを目的とした施設で、介護に関する相談ごとの受付を行っています。

地域包括支援センターの所在地はインターネットや、役所の介護保険担当課で調べることが可能です。

介護問題が深刻化する前に、身近な相談窓口の所在地・連絡先を確認しておくことを、強くおすすめします。

介護についての悩みであれば、些細なことでも問題ありませんので、不安に感じたら各窓口に相談へおもむくようにしましょう。

その② 主介護者一人で抱え込まない

2つ目が主介護者一人で抱え込まないことです。

できるだけ配偶者や子供、兄弟姉妹と介護を分担することが望ましいです。

介護を分担して行うにあたり、家族間で話し合いの場を設け、誰が主に介護を担うかや、介護サービスの申し込みを行うのは誰かなどを、取り決めておくとよいです。

また介護サービスを利用するに際し、利用料は誰が負担するといった経済的な面に関しても、話し合うことをおすすめします。

家庭環境によっては、主介護者一人で在宅介護を行わなければならないかもしれません。

しかし専門知識を有してたとしても、いつ終わりが来るかわからない介護を、一人で担っていくのは非常に困難であることが予想されます。

家族や親族、周りの人の援助を得られないのであれば、先ほど紹介した相談窓口を効果的に活用したいところです。

その③ 担当ケアマネージャーと上手に付き合う

3つ目が担当ケアマネージャーと上手に付き合うことです。

介護サービスに関する不安や、改善を希望する点があれば、ケアマネージャーに伝えるようにしましょう。

ケアマネージャーに気を使い、不安や不満を伝えにくいという方もいるかもしれませんが、介護者本人が納得しない限り、安心して在宅介護を行うのは難しいです。

要望が通らなかったときは、介護保険の制度上、希望の達成が困難であることが考えられます。

ケアマネージャーに説明を求め、どうしても納得がいかないときには、地域包括支援センターへ介護サービスの利用について、確認するのも選択肢の1つです。

人と人との付き合いですので相性問題から、すべてのケアマネージャーと上手に付き合えるとは限りません。

どうしても上手に付き合えないと感じたときは、ケアマネージャーの変更を検討してみてはいかがでしょうか。

まずは担当ケアマネージャーを紹介した地域包括支援センターや病院へ、担当ケアマネージャーの変更について相談してみるとよいでしょう。

もし特定の事業所のケアマネージャーへの変更を希望するのであれば、自分で当該事業所へ連絡し、ケアマネージャーの変更を行います。

いずれにしろケアマネージャーを変更したとしても、新しいケアマネージャーと上手に付き合えるようになる保障はありません。

ケアマネージャーの変更は十分に検討したのちに、行うことを強くおすすめします。

以上が精神的な疲労を解消する方法についてです。

次の項目では肉体的な疲労を解消する方法に関して、確認していきましょう。

肉体的な疲労を解消する方法

肉体的な疲労を解消する方法
肉体的な疲労を解消する方法も3つご紹介していきます。

先ほど紹介した精神的な疲労を解消する方法とあわせて活用し、在宅介護を行っていきましょう。

その① 介護保険制度を正しく理解する

1つ目が介護保険制度を正しく理解することです。

介護保険サービスはその種類が多く、提供される場所や内容に大きな違いがあります。

また時間単位で提供されるサービスもあれば、1日単位での利用となる介護サービスも存在します。

例えば訪問介護であれば居住場所へヘルパーが来訪し、身体介護や生活援助を行います。

一方で介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、生活の場を福祉施設へ移し、施設内で介護サービスが提供されます。

介護サービスには要支援・要介護度別に利用限度額が設定されており、介護保険サービスを一定以上利用すると、利用料金が割高になります。

利用できる介護保険サービスや、制度について理解を深めないことには、希望する在宅介護を行うのは困難でしょう。

担当ケアマネージャーや、役場の介護保険担当課、地域包括支援センターから情報を得て、介護保険制度を正しく理解したいところです。

その② 介護保険サービスを積極的に利用する

2つ目が介護保険サービスを積極的に利用することです。

介護保険制度について理解を深められたら、積極的な介護保険サービスの利用をおすすめします。

介護者の中には、積極的な介護保険サービスの利用に抵抗を感じる方がいるかもしれません。

これは戦前から続く介護は家族が行うものであるという、価値観をぬぐいきれないことが要因として挙げられます。

少子高齢化や核家族化、女性の社会進出・晩婚化などを背景とした現代において、以前と同じように家族で介護を行うのは難しいでしょう。

積極的に介護サービスを利用することにより、介護者の肉体的な疲労を解消し、継続的な在宅介護を行うことが重要です。

ケアマネージャーが作成するケアプランに沿って、介護保険サービスは提供されています。

利用を希望する介護保険サービスがある方は、当該サービスの利用をケアプランに反映してもらうよう、担当ケアマネージャーに申し出ましょう。

その③ レスパイトケアを意識しておく

3つ目がレスパイトケアを意識しておくことです。

レスパイトケアとはリフレッシュや息抜きを目的とした、介護者のために行うケアを指す言葉です。

レスパイトケアに代表される介護保険サービスに、ショートステイが挙げられます。

レスパイトケアを継続して行い、将来的には介護施設への入所を見越した、長期的な介護環境を構築したいところです。

まとめ

まとめ
在宅での介護問題の1つである家族の負担や、肉体的・精神的な負担を解消する方法に関して解説してきました。

介護負担の軽減方法について、理解を深められたのではないでしょうか。

在宅での介護問題の一つである家族の負担をどこまで軽減できるかをまとめると

  • 在宅介護では慣れない介護や自分の時間が持てなくなる、介護による体力の消費などの原因から肉体的・精神的な疲労がたまっていく
  • 身近な介護に関する相談窓口を理解しておくことや、主介護者一人で抱え込まないこと、担当ケアマネージャーと上手に付き合うことが、精神的な疲労を軽減する方法である
  • 介護保険制度を理解し、積極的に介護保険サービスを利用しながら、レスパイトケアを行うことが肉体的な疲労を軽減する方法である

ということがあります。

主介護者一人で介護に関する問題を抱え込むと、介護疲れを引き起こし、高齢者虐待や事件に発展してしまうかもしれません。

介護者のリフレッシュのためのレスパイトケアを行いつつ、効果的に介護保険サービスを利用し、長期的に在宅介護を行える環境づくりを心がけましょう。

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