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介護療養型医療施設が廃止へ・・・新しい施設の特徴は?

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介護療養型医療施設が廃止へ・・・新しい施設の特徴は?
介護療養型医療施設が廃止され、代わりに介護医療院という施設が創設されました。

この新しい介護医療院という施設はどのような施設なのか、その特徴について説明します。

そもそも介護療養型医療施設とは

そもそも介護療養型医療施設とは

介護療養型医療施設とは、介護保険施設のひとつであり、比較的重度の要介護者に対し、充実した医療処置とリハビリを提供する施設です。

医療法人が運営する施設で、看護師の人員配置が他の施設より手厚く、インスリン注射や痰の吸引、経管栄養などの医療処置に対応しています。

介護療養型医療施設が廃止される経緯

介護療養型医療施設が廃止される経緯

医療ケアと介護を同時に受けられる施設として「療養病床」というものがあり、これは「介護療養病床(介護療養型医療施設)」と「医療療養病床」からなるものでした。

「介護療養病床」は介護療養型医療施設のことであり、長期的に医療、介護、リハビリなどのサービスを必要とする人が対象で、「医療療養病床」は、症状が比較的安定している人が対象で退院に向けての医療を行います。

しかし、両病床の利用者に大きな差が見られず、医療依存度の高い人、医療依存度の低い人が混在して利用されている現状がありました。

そのために非効率的な医療ケア、医療費の高額化、スタッフ不足などの問題が起こっていました。

また介護療養型医療施設は、医療を必要としなくなった時点で、転出もしくは退所することを想定していましたが、長期間に渡る入所者が多数占めている状況が続き、以前より医療費や社会保障費の圧迫が指摘されていました。

このような背景から、国は2006年に介護療養型医療施設の廃止を決定しましたが、その後新しい介護保険施設への転換が思うように進まなかったことにより、2017年度末まで廃止が延長されました。

そして2017年の法改正により更に6年延長され、2024年3月末まで移行措置が取られることになっています。

廃止後の受け皿になる介護医療院とは

廃止後の受け皿になる介護医療院とは

介護療養型医療施設の廃止が決定され、その廃止後の受け皿として新たに介護医療院が2018年4月に新設されました。以下に介護医療院について説明します。

その① 介護医療院の特徴

介護医療院とは、要介護者であって、主として長期にわたり療養が必要である者に対し、施設サービス計画に基づいて、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練、その他必要な医療、並びに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設のことです。

介護医療院の特徴は次の3つです。

 

  • 日常的に長期療養のための医療ケアが必要な要介護者を受け入れる。
  • ターミナルケア(終末期医療)や看取りにも対応する。
  • 生活の場としての機能を備えている。

介護医療院は長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者を対象とする、「医療機能」「介護機能」「生活施設」を備えた介護保険施設であります。
 

その② 介護医療院の種類

この介護医療院には「介護医療院Ⅰ型」と「介護医療院Ⅱ型」の2種類が存在します。 

「介護医療院Ⅰ型」は介護療養病床(療養機能強化型)相当のサービスとなっています。

医療の必要性が比較的高く、容体が急変するリスクがある者を対象としています。

喀痰吸引や経管栄養を中心とした日常的・継続的な医学管理、24時間の看取り・ターミナルケア、当直体制(夜間・休日の対応)またはオンコール体制などに対応しています。

 一方、「介護医療院Ⅱ型」は老人保健施設相当以上のサービスとなっています。

医療の必要性は多様ですが、容体は比較的安定した者を対象としています。

多様なニーズに対応する医学的管理、オンコール体制による看取り・ターミナルケアなどに対応しています。

その③ 介護医療院の入所要件

介護医療院の利用対象者は、要介護認定を受けている「要介護1~5」までの人です。

要介護認定は基本的に65歳以上を対象としていますが、64歳以下で特定疾病を抱えている方の場合も要介護認定の申請ができます。

その④ 介護医療院の費用

介護医療院は介護保険を利用して入居する施設であり、その費用は介護度や病床の種別によって異なります。

施設サービス費について以下の表にまとめました。

gg0765 表①

上記の施設サービス費以外に居住費、食費、加算などがかかってきます。実際にかかる費用は施設によって異なるため、各施設に問い合わせると良いです。

まとめ

まとめ
この記事では介護医療院の特徴について詳しく解説しました。以下にこの記事の内容についてまとめます。

  • 介護療養型医療施設とは、介護保険施設のひとつであり、比較的重度の要介護者に対し、充実した医療処置とリハビリを提供する施設です。医療法人が運営する施設で、看護師の人員配置が他の施設より手厚く、インスリン注射や痰の吸引、経管栄養などの医療処置に対応しています。
  • 介護療養病床と医療療養病床の両病床の利用者に差が見られず、医療依存度の高い人と低い人が混在して利用されている現状があり、非効率的な医療ケア、医療費の高額化、スタッフ不足などの問題が起こっていました。これらの問題を解決するため、介護療養型医療施設を廃止し、介護医療院の創設が行われました。
  • 介護医療院とは、長期にわたり療養が必要である者に対し、施設サービス計画に基づいて、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練、その他必要な医療、並びに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設です。介護医療院にはⅠ型とⅡ型があります。

高齢化が進み、介護が必要な高齢者が増えるにつれて、医療ケアが必要な方も増えていくでしょう。

介護医療院は今まで介護施設で受け入れが難しかった医療ケアが必要な方の受け入れ先として必要な場所です。

医療依存度の高い人、低い人を棲み分けて、必要な人に必要なケアが行き渡り、安心して暮らせる社会にむけて、介護医療院はその機能を発揮できる場所であると思います。

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